さやまかおりとは?どんなお茶?品種?

さやまかおりの特徴

 

さやまかおりは、埼玉県狭山市で「やぶきた」を自然交雑したものから選抜し誕生した品種です。

日本三大茶と言われる狭山茶の代表的な品種ながら、全国で広く栽培されています。

名前が「さやまかおり」なので、強い香気が特徴です。やぶきた茶よりも葉がしっかりして、形状も優れています。

味わいは、タンニンであるカテキンを多く含むため、しっかりとした味で渋めのお茶になります。

葉はやぶきたよりも厚めなので、火入(焙煎)は、強めで美味しく仕上がると思います。

平均価格は、あまり高い方ではないのでコストパフォーマンスに優れたお茶が多いでしょう。個人的には、同等な品質のやぶきたと比べて割安感がある場合が多いため、狙い目の品種と感じています。

参考:熊本県相良村産のさやまかおり

 

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熊本産さやまかおり

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その他のお茶の品種

「おくゆたか」という品種は、どんなお茶?

おくゆたかの魅力と特徴について

 

「おくゆたか」とは?

お茶の品種の一つです。

栽培面積が全体の75%が「やぶきた」という品種ですが、次いで多いのが「ゆたかみどり」という品種。

ゆたかみどりは、温暖な気候で育つ早生品種として鹿児島県の代表品種として人気です。「おくゆたか」は、種子親の「ゆたかみどり」と花粉親の「F1NN8」と交配して誕生し、1983年に茶農林34号として品種登録されました。(「F1NN8」は「たまみどり」の選抜種です。)

親のゆたかみどりは、早生品種の代表ですが、おくゆたかは、逆で、やぶきたよりも6日ほど摘採適期(最適な摘むタイミング)が遅い中晩生の品種です。摘採適期が短いので、タイミングを外さないように積む必要があります。

「おくみどり」など「おく」と名前のつく品種は、中晩生、晩生の品種なのも覚えておくとよいでしょう。

面積当たりの収穫が多く、病気にも強いので、やぶきたと収穫期も異なることから、佐賀県をはじめ、推奨品種とされています。しかしながら、まだ、栽培面積が全体のほんの1%にも満たない希少な品種と言え、一般のお店などで見かけることはほとんどないでしょう。

親のゆたかみどりが、被覆栽培(かぶせ茶)に適し、深蒸し茶に向いている特徴は、おくゆたかも同じです。

・参考記事:ゆたかみどりについて

・参考記事:やぶきたやその他のお茶の品種ついて

 

おくゆたかのお茶の特徴

水色は、深蒸しにすると良好なグリーン色になります。葉も厚いので、あさつゆなどに比べると茶葉の形状も綺麗です。

ゆたかみどりと同じように、芳醇な香りが特徴です。主要品種のやぶきたとは異なった風味で、うま味も多く、後味がすっきりで爽やかなのが好感が持てます。

全体的に品質が良く、どちらかというと玄人向きの風味ではあるものの、同じく晩生の「おくみどり」よりも飲みやすさがあり、一般の方でも違和感なく美味しく飲めるお茶ではないでしょうか?

個人的には、好きな品種の一つです。鹿児島県では、おくみどりを紅茶として仕上げる農家さんも見かけました。紅茶としても香りに優れ、飲みやすさがありました。

 

お茶の山麓園では、人気産地、知覧茶の「おくゆたか」を販売しています。価格的には安価ですが、品質に優れています。

知覧茶のおくゆたか

 

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お茶の優良品種「つゆひかり」

つゆひかりとは?どんな品種のお茶?

宇治在来種で天然玉露とも称される「あさつゆ」と「静7132」を交配し、2003年に品種登録されたお茶の品種です。実は、品種登録前に既に優良であるとわかっていたため、2001年に静岡県茶奨励品種として採用されていた有望株でもあります。

つゆひかりの特徴

渋みが少なく、抹茶のように濃い水色になる「あさつゆ」が花粉親となっているため、つゆひかりも明るいグリーン色をしています。種子親の静7132は、やぶきたの自然交雑実生であるため、やぶきたのさわやかさがあり、あさつゆよりも飲み応えのある、しっかりとした味を楽しめます。茶葉は細めですが、あさつゆよりも粉っぽくなりません。多収性で品質もやぶきたと同等かそれ以上と言われています。

・あさつゆについてのページ

他に、似た品種として、やぶきたとあさつゆを交配させた「さえみどり」という品種もあります。静7132もやぶきたの自然交雑なため、姉妹品種か異母兄弟のようなところもあります。

生産量はまだ少なく、希少

栽培面積も年々増えて、80haを超えていますが、全体的には0.3%くらいとまだまだ希少な品種となっています。販売しているお茶屋さんも限られています。興味のある方、試してみたい方は、ネットで検索してみるとよいでしょう。

 

熊本産のつゆひかり

写真:2019年熊本産のつゆひかりの一番茶 参考価格100g 800円

楽天市場でも販売中

お茶の種類 一覧 わかるように詳しく解説

お茶の種類の一覧 わかりやすく解説!

お茶の種類を分かりやすく網羅した図です。

↑図お茶の種類の一覧

 

お茶のほぼすべての種類をわかりやすく図にしました。

※そもそも、お茶とは、ツバキ科の植物で学名「カメリア・シネンシス」という木の葉っぱを使った飲料(食品)です。ツバキ科なので、椿の花に似た白い花を咲かせます。

「茶」と名前のつく飲料、例えば、「麦茶」や「ルイボス茶」、「グァバ茶」などは、カメリア・シネンシスの茶葉ではないため、厳密にいうと茶ではないのです。強いて言うなれば、お茶風の飲料です。しかし、お茶というと日本茶だけを思い浮かべるかもしれませんが、緑茶だけでなく、烏龍茶や紅茶などは、同じお茶の葉(カメリア・シネンシス)を使ったものなので、全てお茶に分類されます。

 

お茶(印※1)は、大きく、※2不発酵茶(緑茶)、※3半発酵茶(烏龍茶)、※4発酵茶(紅茶)、※5後発酵茶(プーアル茶)など、発酵の度合いや方法で分類されます。

・詳しくは、「日本茶、烏龍茶、紅茶は同じお茶の葉から作られる」を参照ください

 

  • 日本茶(緑茶)の種類

図の※印ごとに解説

※6蒸し製法:日本茶独特の製法

蒸し製法の日本茶

日本で生産されるお茶のほとんどは、不発酵茶の緑茶です。緑茶の種類は大きく、「蒸し製」と「釜炒り製」がありますが、日本茶のほとんどは、蒸し製法になります。(釜炒り茶の生産割合は、全体の1%以下と ごくわずか。)

お茶の葉は、摘んでそのままにすると酸化酵素が働き、酸化発酵が進んでいきます。日本茶(緑茶)は酸化発酵が進まないように、摘んだ葉をすぐに蒸します。蒸した後に揉んで乾燥させます。

工程:蒸す(蒸気をあてる)→粗揉(かくらん)→揉捻(しっかり揉む)→中揉(乾燥させつつ揉む)→精揉(煎茶の形に整える)→乾燥→荒茶の完成

荒茶が出来上がると、元の生葉の約5分の1の重さになります。

 

※7露地栽培 被覆栽培

左:被覆した茶畑 右:露地栽培の茶畑

お茶を摘む前の茶畑をご覧になったことはありますか?黒い覆いが茶畑一面に被せてある光景を見ることができます。覆いを被せることを、被覆栽培と言い、そうしてできたお茶の総称を「覆い茶」と言います。「かぶせ茶(※11)」とは、被覆栽培の煎茶のことです。抹茶の原料である、碾茶(※13)や、高級茶として知られる玉露(※12)も、覆い茶に分類されます。玉露や碾茶は、通常のかぶせ茶よりも被覆期間が長く、2~3週間ほどで、高級な品は、黒い覆いでなく、茶畑に棚をつくり上に藁などをかぶせた伝統栽培でつくられます。それらは、機械でなく、良い芽だけを手摘みされるため、良質で高価になります。

一方、被覆しないで、日光を葉にしっかり当てて栽培するお茶を露地栽培(※7)と言います。

かぶせ茶や玉露などの露地栽培のお茶は、露地栽培のお茶と比べて、うま味成分が多く、まろやかな味わいとなり、葉緑素(クロロフィル)が増すことで、お茶の色も深い緑色になります。また、覆い香と呼ばれる青のりに似た香りがします。露地茶は、しっかりとした渋みとさわやかな香りが特徴です。

 

碾茶とは?

前述の通り、抹茶の原料となる茶葉です。玉露と同じように栽培されたお茶ですが、玉露は蒸して揉み、煎茶と同じ要領でつくられますが、碾茶は蒸した後に揉まず、乾燥させるため、青のりやあおさのような形をしています。抹茶は、碾茶を石臼で挽いたものです。愛知県西尾や京都宇治が主な産地です。

 

煎茶(※9)・玉緑茶(※10)の違いは?

ずばり、茶葉の形の違いです。まっすぐな形が煎茶、曲がった形が玉緑茶。

煎茶(荒茶)は最終工程に「精揉(せいじゅう)」という茶葉を針状に整える工程があります。玉緑茶は、精揉がなく、丸く曲がった形になります。(玉緑茶には、蒸し製玉緑茶と釜炒り茶があります。)

日本では、煎茶が主流となっていて、玉緑茶は、主に佐賀県(嬉野茶)や熊本県で生産されています。

別名として、煎茶を「のび」、玉緑茶を「ぐり」と呼ぶこともあります。

煎茶:針のような形状をしている玉緑茶(別名 ぐり茶):曲がった形状をしている

普通煎茶(※14)・深蒸し茶(※15)・特蒸し茶(※16)とは?

違いは、蒸し具合です。

普通煎茶は、通常30秒から40秒ほど蒸気を当てて製造されます。深蒸し茶は、そのおよそ2~3倍ほど長く蒸します。特蒸し茶は、さらに長く蒸したお茶です。長く蒸すことで、茶葉の成分が溶けだしやすくなり、水色は濃い緑に、味はまろやかになります。香りや渋みは、蒸しの浅いお茶の方が強くなります。

左:普通煎茶 右:深蒸し茶

 

釜炒り茶(※7)

緑茶は、生葉を蒸してつくる「蒸し製」の緑茶の他に、ごくわずかに「釜炒り製」があることは、お話ししました。「釜炒り茶」とは、摘んできた生葉を大鍋で炒ってつくります。さっぱりとした味と釜香と言われる香ばしさが特徴です。水色は、黄色っぽく出てます。茶葉が白っぽいものもありますが、白カビではありません。逆に良質な釜炒り茶として知られています。

日本では、現在、九州の一部の地域(嬉野、熊本・宮崎の山間部)でのみつくられています。嬉野の釜炒り茶は、中国から伝わり大きい丸釜で炒ります。熊本・宮崎の釜炒り茶は、加藤清正の朝鮮出兵の機に伝わり、青柳茶とも呼ばれています。

中国の緑茶は、釜炒り茶です。中国茶=烏龍茶と考える日本の方も多いと思いますが、中国本土では、釜炒りの緑茶が最も多く生産されているお茶の種類になります。

 

加工茶したお茶※8

玄米茶(※18)

出来上がった煎茶などを再加工したお茶です。玄米茶(※18)は、煎茶(または玉緑茶)を半分と米を炒ったもの半分加えた混ぜ合わせたお茶です。炒った米が香ばしく、飲みやすいお茶になります。茶葉は、一般的に番茶を使用する場合が多いようです。また、玄米茶に抹茶を加えた「抹茶入り玄米茶」も人気です。

ほうじ茶(※19)

番茶などを高温(約300℃)の釜で炒ってつくられます。くき茶を焙じたくき(棒)焙じも同様です。茎の部分は、高温でポップコーンのように膨張して量(かさ)が増します。非常に香ばしく、近年、ほうじ茶のピラジンという成分にリラックス効果があることが知られてきました。一般的に苦くて渋い三番茶や秋冬番茶などを原料としますが、一番茶を使用したものは上質なものとされ、味わいも優れています。

ほうじ茶の茶葉 香ばしい香りが立ち込める

その他の日本茶の種類。

荒茶から仕上げ茶までの製茶工程
※図 荒茶から仕上げ茶までの製茶工程

荒茶煎茶などを仕上げる工程で、出来上がったお茶を仕上げ茶(本茶)、その他を出物と呼びます。

 

そもそも、荒茶とは?

荒茶の写真

農家が出荷するお茶を「荒茶(あら茶)」と言います。荒茶を買いつけた茶業者は、茎や粉を取り除き、火入れと呼ばれる工程で再乾燥し、一般に流通する仕上げ茶になります。

 

くき茶

取り除かれた茎の部分を多く含まれるお茶を「くき茶」といいます。地域によっては、「白折」、「かりがね」、「棒茶」などと呼びます。茎の青っぽい香りと、すっきりとした味わいが特徴です。

ぐり茶のくき茶(白折)

 

粉茶

粉茶とは、荒茶を篩(ふるい)にかけて小さい茶葉を集めたものです。お茶に出すと濃いお茶になります。お寿司屋さんの「あがり」というお茶は、粉茶のことです。最近では、粉末茶を使用する場合も多くなりました。急須で淹れると急須が詰まりやすくなるなどの欠点はあります。

・参考:詰まった急須の解決策

芽茶

茶葉の芽や葉の先端部分を集めたお茶。味は本茶に劣らず、出物のため安価な分、お買い得な面がある。

 

粉茶と粉末茶、抹茶との違い

粉茶の茶葉

 

 

 

 

 

 

粉茶は、細かい茶葉。粉末茶は、煎茶などを挽いたもの。粉末茶は水に溶けますが、粉茶は溶けないため、茶漉しなどを使用する必要があります。粉末茶と抹茶の違いは、抹茶は碾茶を原料とし、粉末茶は煎茶などを原料としていること。お値段的には、粉茶が安く、加工が必要な粉末茶が高価で、原料が高い抹茶が最も高価になります。

 

日本茶の分類としては以上になりますが、お茶の特色としては、産地や品種によっても大きく違いがあります。有名なお茶の産地は、静岡茶、宇治茶、狭山茶、八女茶、嬉野茶、鹿児島茶などがあります。品種は、やぶきたが最も多く、次いでゆたかみどり。高級品種として「さえみどり」などがあります。また、品種は、早生や晩成、煎茶用、抹茶用、紅茶用など、お茶の収穫時期や用途によって様々なものがあります。

一番茶・二番茶・三番茶・秋冬番茶とは、どんなお茶?

一年の最初、時期にして4月下旬~5月中旬に摘まれるのが一番茶、2番目、5月末~6月にかけて摘まれるお茶が二番茶。秋冬番茶は、文字通り秋頃に摘まれるお茶です。一番茶は、時期には「新茶」と呼ばれ、二番茶以降のお茶を総称として「番茶」と称します。

番茶の茶葉とお茶

品質的には一番茶が最も優れ、次いで二番茶、三番茶の順です。一番茶は、うま味の素であるアミノ酸を多く含み、二番茶、三番茶はカテキンが多いです。

・詳しくは、「一番茶と二番茶の違いは?」で解説しています。

・緑茶は、種類によって温度や淹れ方が違います。別ページで適温などを解説しています。

・お茶の入れ方、出し方などのマナーについては、別ページご覧ください。

 

半発酵茶(※3)とは? 烏龍茶が日本でおなじみ

烏龍茶などで知られる中国茶が、半発酵茶になります。中国では、白茶や青茶などと呼ばれます。

烏龍茶

白茶は、茶を摘んでしばらく放置して酸化発酵を促す萎凋という工程の後に乾燥させてつくる、弱発酵茶。日本では、あまり馴染みがないかもしれません。上品な香りと、甘みの残る後味が特徴。産地は、福建省で白毫銀針、白牡丹などが有名。

一方、「青茶」は、発酵度合いにして20%~80%と幅が広く、包種茶など発酵の軽いものから、凍頂烏龍茶や鉄観音(発酵が中程度)、さらに発酵が進んだ東方美人などがあります。半発酵茶でも発酵が軽いものは、緑茶のように黄色みかかったグリーン色をしています。半発酵茶である青茶は、中国の福建省や台湾などで生産されています。

お茶を摘んで、時々錯乱してしばらく放置し(萎凋)、その後揉んで発酵を進めてから、乾燥します。

半発酵茶は、発酵による香りの変化が楽しめます。

 

発酵茶(※)とは? 最も世界で飲まれているお茶

 

発酵茶とは、いわゆる紅茶のことです。世界で最も多く飲まれているお茶です。元々は中国が発祥でイギリス人に好まれたことから、やがて植民地でも生産されるようになり、世界中に広がりました。

最も、発酵が進んだお茶で、最も香りが高く、お茶の色合いは赤褐色です。これは、カテキンが酸化によってテアフラビンやテアルビジンなどに変化することで起こります。

インドのダージリン、アッサムやスリランカ、ケニアなどが生産量の多い地域です。

紅茶は、ストレートで飲むだけでなく、砂糖を添加するほか、ミルクティー、ハーブティーなど多様な飲み方があります。

紅茶の等級

また紅茶は、形によって等級(品質でなくあくまで形状)が分かれています。好みに合った産地と等級を選ぶとよいでしょう。

 

・参考:紅茶がつくられる工程の解説

 

・参考:スリランカの紅茶について

後発酵茶(※) 微生物で発酵させたお茶

これまでお伝えしたのは、酸化発酵によるお茶の種類でしたが、後発酵茶は、カビ(菌)やバクテリアによる発酵によってできるお茶のことです。あまり馴染みがない方には、カビ(菌)や微生物と聞くと印象が悪く聞こえますが、お酒や味噌の「こうじ」や漬物のように考えてください。

中国では黒茶と呼ばれる、プーアル茶(普洱茶)が主な後発酵茶です。主に雲南省で生産されています。まず、中国の緑茶(釜炒り茶)と同じように、炒って酸化発酵を止め、その後、茶葉を積み上げて水をかけ、多湿状態にし、20日くらいカビ付け発酵させ、天日干し(乾燥)して出来上がります。普洱茶は熟茶と生茶がありますが、後発酵茶は「熟茶」の方です。脂肪分解酵素が多く、油を多く使用する中華料理に適したお茶です。

 

日本にも、ごくわずかでほとんど流通していませんが、後発酵茶があります。碁石茶(※27)や阿波番茶(※28)、バタバタ茶などです。碁石茶は、その名の通り碁石のような形をしており、最初にカビを付けて、その後漬物と同じように樽に入れて石を載せ、数週間後に天日干しして完成です。

阿波番茶は、最初から漬物のようにして作ります。

カビを付けるお茶は、カビっぽい香りがし、漬物のようにして作るお茶は、漬物のような酸味があります。いずれも特徴のあるお茶です。

 

 

まとめ

お茶は、ツバキ科のお茶の木から摘まれたもので、発酵の有無や程度、加工によって様々で多くの種類があることがわかると思います。ここでは、日本茶について多く解説しましたが、その一つ一つが奥深く、産地や品質によっても違いが大きいことを心に留めておいてください。本当に様々なお茶があるので、好みや気分に合わせて、お茶を飲み合わせるのもよいでしょう。

日本茶は、日本食に合い、中国茶は、中華料理に、紅茶は洋菓子と相性が良いのも、それぞれの風土と食文化が、お茶のスタイルを作り上げてきたからでしょう。日本茶は、中国やヨーロッパだと、軟水と硬水の違いなどで本来の味を発揮できません。中国茶や紅茶は、硬水でも美味しく飲めるように、香りを重視したお茶になっています。

このようにお茶は千差万別で、飲まれる国や地域によって様々な種類があります。アジア・ヨーロッパなど歴史や風土を想像しながら、お茶を楽しむのも一興です。

お茶の栽培面積75%はやぶきた種、なぜ「やぶきた」ばかりなのか?

お茶は、なぜ「やぶきた」が多いの?

 

タイトルに記したとおり、日本全国のお茶の約75%、静岡県に限っては約90%が「やぶきた」という品種です。

やぶきた種の写真 熊本県

やぶきたとは?

やぶきた種は静岡県で選抜された品種で、名前の通り、竹やぶの北に植えたものを「やぶきた」、南に植えたものを「やぶみなみ」と品種登録していたことが由来です。

それまで日本各地のお茶の木は、在来種で各地で品質や特徴に大きな違いがありました。というのも、お茶は同じ品種、同じ木では、受粉しにくい性質で、次に種ができるのは、違う品種とのかけ合わせになるわけです。それで、それまで全国では種から育つ統一性のない土着の在来種が主でした。そこに、非常に優秀だった「やぶきた」が発見され、挿木が始まりました。

なぜ、やぶきたが多いのか?

やぶきたの品種登録と栽培が始まり、国の推奨品種となったことで、全国に広がっていきました。現在でも大半がやぶきた種なのは、その理由からです。

お茶の品質は摘むタイミングにある

お茶の葉の品質は、芽の大きさ、収穫のタイミングによって決まるものです。

良質な茶は、一伸二葉または、三葉と言われるのは、このことです。

最適な摘採時期より数日遅れれば、葉は、硬くなり品質は大きく低下します。農家さんが一日で摘むことができる面積は限界があり、数日ですべての茶畑の新芽を摘み、それらをすぐに荒茶に加工することはできません。春先は雨の日も多いため(雨の日に摘んだ荒茶は、「雨葉と呼ばれ」品質が著しく低下する場合があります)止むをえず、摘めない日も出てきます。結果、大きく育ってしまった茶葉は、収量としては増えますが、品質や価値(単価)は大きく低下します。

そこで、やぶきたと比べ早生品種や晩成品種も栽培し、収穫時期をずらすことで効率よく、品質の高い茶葉を摘むということが推奨されています。

ゆたかみどりやさえみどりは、早生品種として品質が高く、晩成品種では、おくみどりやおくゆたかなどは、評価されています。

・佐賀県推奨の有望品種について

・ゆたかみどりについて

・さえみどりについて

・おくゆたかについて

当然 今後も、品種改良が進んでいきます。これまでも、推奨されてきたことです。

やぶきたの信頼性がやぶきた神話を作り上げた

なぜ、それでもやぶきたが、未だに7割以上を占めるのでしょうか?

やはり、それは、やぶきた種には、これまでの信頼性があるからです。

 

 

消費者の皆様は、毎日飲むお茶、ほぼ同じ味のお茶を、皆さんは気に入って飲まれます。

味が変わると、お客様が離れていくのではないかとお茶を製造するお茶屋さんは、味の均一化を図ろうとします。

やぶきたが多くの割合を占めるので、茶業者にとってみれば、やぶきたが信頼性も高く安心なのです。熊本の茶取引でも、茶葉(芽)の品質は同じくらいでも、やぶきたでない品種は、半分くらいの価格がつくこともあります。品種が変われば、火入れ具合や仕上げた際の味が想像と異なるなど、仕入れる茶業者にとってリスクが高まります。

一方、農家としても、やぶきたでないという理由でせっかく育てた茶葉が安値で買われてしまえば、面白くありません。

となると、やぶきたがいい!という結論になります。

このような理由から、やぶきた絶対神話がなかなか崩れないのです。

現在は、やぶきたよりも評価される「さえみどり」も登場しています。さえみどりは、数割高い値段で取引されています。渋みが強いお茶より甘みあるお茶が消費者にも受けが良く、評価されてきていますので、今後はやぶきたの割合も徐々に減ってくると思われます。

・品種別の価格差については、別ページで解説しています。

やぶきた種と日本茶のあるべき未来について

日本茶は、日本が誇る素晴らしい飲料であり、文化ではないでしょうか

昔は、飲み物は緑茶にほぼ限られた時代から、飲み物がコーヒー他様々なペットボトル飲料など多様化し、飲み物としての緑茶の割合は、低下しています。

それと同じように、「やぶきた」一辺倒な時代から、緑茶も多様性を発揮し、様々な緑茶の魅力を発信し、伝えていくことが、日本茶の発展につながると考えます。

日本茶は、味や美味しさだけでなく、特保や機能性表示食品もあります。健康飲料としてのアプローチも消費者にとってメリットとなることでしょう。

・緑茶の機能性表示食品の例 べにふうき茶 花粉症やアレルギー疾患に作用する

やぶきたは、今後も日本茶のベースとして存在し続け、一方で他の品種も日本茶の品質向上と多様性のためにうまく共存してほしいと期待します。

八十八夜摘みとは?新茶について

八十八夜摘みとは?

例年は5月2日が八十八夜

年が明けて八十八日目が八十八夜。例年なら、5月2日、閏年(うるうどし)の場合は、5月1日が八十八夜になります。

この時期は、全国的に新茶の最盛期にあたり、生産量も多く、品質的にも優れた新茶が摘まれると言われています。また、八十八夜の「八」という文字は、末広がりということで、縁起物としても知られています。縁起ものなのでプレゼント、ギフトとして人気です。

・↑茶摘みの歌:夏も近づく八十八夜…

茶摘みの最盛期

実際のところ、産地や品種によって、お茶の最盛期は異なり、その年の気候によって1週間から2週間ほど隔たりがあることから、八十八夜は一つの目安という考え方が正しいと思います。

日本一の産地(市町村)と知られる南九州市は、早生品種のさえみどりゆたかみどりは、4月10日~4月20日くらいに最盛期を迎え、八十八夜を迎えるころにはにほとんど摘み終わっています。また、早いほど若芽で摘むことから低収量で品質が高く、芽が大きくなると品質は低下し、収量も増加します。高品質な茶葉は、一芯二葉、または三葉で摘み、機械で深摘みすると、収量は増えますが、品質は低下します。

品種の違いについては別ページで解説しています

一般的に、八十八夜摘み(5月2日)は、日本一(県別)の産地である静岡県のやぶきた種が収量と品質面で優れたお茶が摘まれる時期ということでしょう。

・やぶきた種について

数年後には、鹿児島県が日本一の茶の生産地になるかもと言われているので、八十八夜ではなく、七十七夜と言われるようになるかもしれません。77も縁起の面では問題なさそうですね。

・2019年、鹿児島県が日本茶生産量1位になるかも?

また、多くの人が手で八十八夜にお茶を摘むと思っている方が非常に多いのですが、スリランカなどの紅茶や中国茶の産地と違い、日本国内では、手摘みは観光などのパフォーマンスを除いてほとんどありません。人の手による茶摘みは、非常に重労働で効率が悪く、採算性がないので、現代ではほとんど行われておりません。(手で摘むと他の茶畑を摘む時間が無くなり、最適な摘採時期を逃してしまう)

 

まとめ

八十八夜摘みは、5月2日頃に摘まれるお茶のこと。お茶の最盛期と言われているけれど、その年の気候、産地や品種によって最盛期が変わるため、一概にすべてのお茶の最盛期とは言うことができない。手で摘んでいると思われ勝ちだけれど、実際は機械で摘まれている。縁起ものなので、プレゼント、ギフトに喜ばれます。