あさつゆとは?天然玉露と称される品種の特徴と魅力

お知らせ

あさつゆとは?

あさつゆ(朝露)とは、お茶の品種の名前です。(京都府)宇治在来種から選抜され、1953年に品種登録されました。栽培面積は、日本の茶畑全体の1%ちょっとくらいなので、決して多くはありません。温暖な気候に適していることから、鹿児島県の南九州市(知覧茶)だけで、全体の約40%ほど生産されています。

品質と特徴

非常に濃厚なグリーン色が特徴のあさつゆ。

天然玉露とも称されるこの品種は、まずは、その水色に驚かされます。深蒸し茶にすると、抹茶のように非常に濃厚なグリーン色をしています。香りは独特で、プロなら飲まずともあさつゆとわかるほどに、特徴的な香りがあります。

味わいは、濃厚でありながら、渋みや苦みがほとんどなく、甘みが強いのが特徴であり、最大の魅力です。そのため、お茶通の方にあさつゆのファンやあさつゆを指名買いされる方が非常に多くいらっしゃいます。

現在も主要品種である、やぶきたと同じ1953年に品種登録され、古くからの煎茶用の高級品種のさきがけ…、というべき、当時から圧倒的に優れたお茶の品種だったでしょう。今でも、品種別評価試験、55品種中で堂々3位という実力です。(ニュービジネス報告書より)

深蒸し茶に仕上げると、葉が芽茶のように細かくなるのも、あさつゆならではで、茶葉が細かいのを気にされる方にはおすすめできません。

さえみどりとあさつゆの茶葉

また、品質の低い低価格のあさつゆは、渋みが少ない分、逆に味気のないお茶となります。また、味だけでなく、香りも安っぽいものになります。そのため、それらは、水色を良くするために、やぶきたのお茶などにブレンドされることがしばしばです。あさつゆ100%のお茶を買うときは、品質の高い茶葉、1000円以上の価格帯をおすすめします。

あさつゆは、知覧町の後岳産が特に有名です。山手で斜面に広がるのどかな茶畑をみることができます。後岳産は、鹿児島県の茶市場で取引されることがほとんどなく、流通が限られています。かつては、比類なき高級茶であり、名高い産地ブランドでしたが、近年は茶木が老いたのか、残念ながら以前のような品質ではなくなってきたような気がします。

知覧町後岳の茶畑

知覧町後岳の茶畑2現在は、このあさつゆを親とする品種が誕生しています。さえみどりは、その筆頭です。さえみどりは、あさつゆの良い特徴を受け継いだ非常に優秀な品種です。他にも、静岡県推奨品種である「つゆひかり」があります。さらに、さえみどりを親とするさえあかりという新しい品種も、あさつゆの特徴を受け継いだ有望品種と言えます。

まとめ

このように、あさつゆは、何十年も優れた品種として君臨してきました。現在は、他にも良質な有望品種もでてきましたが、あさつゆの独特な香りは、あさつゆならでは。他にはありません。これからも、農家さんが良質なあさつゆを栽培し、高級品種としてあさつゆを楽しんでいけたらと願っています。

入手方法

あさつゆ(朝露)は、知られた品種ではあるものの、販売しているお店もそれほど多くはありません。

ネットなどでお取り寄せもお勧めです。

後岳産あさつゆ

知覧後岳あさつゆ 100g 1000円(税別)

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