お茶のイメージ
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緑茶、紅茶、ウーロン茶、プーアル茶は製法の違い。

紅茶も緑茶、お茶の種類は発酵の違いで分類される。

紅茶も緑茶も同じお茶の葉から作られる。

お茶の種類と発酵の関係図

上の図を見れば、一目瞭然。

紅茶も、ウーロン茶、緑茶、プーアル茶まで実は全部同じお茶の葉から作られているのです。しかも、違い=発酵の具合(仕方)の違い。(ウーロン茶は、少し発酵からかなり発酵まで幅広くあります。)

お茶の葉の発酵をコントロールすることで、緑茶、ウーロン茶、紅茶、プーアル茶に変化するのです。

それでは、詳しく個々を解説いたします。

緑茶

普通に私たちが飲んでいる緑茶は、煎茶と呼ばれる緑茶の種類です。

煎茶の製造工程は、簡単に説明すると、お茶の葉を摘んで新鮮なうちに蒸して揉んで繰り返して、乾燥させて出来上がります。

最初の蒸すの工程で発酵を止めます。

お茶の葉には元々酸化酵素があって摘んでそのままにしておくと、すぐに酸化発酵が始まります。そこで発酵が始まる前に、高温の蒸気で酵素の働きを無効化(失活)させます。

つまり発酵させないで作るお茶なので、「不発酵茶」=「緑茶」となります。

緑茶には煎茶以外にも種類があり、蒸し製玉緑茶、釜炒り茶などがあります。その他、玉露や抹茶の原料となる碾茶(てんちゃ)も緑茶の分類になります。

蒸し製玉緑茶は、主に九州で作られるいわゆる「ぐり茶」のことです。製造方法は煎茶とほぼ同じです。(葉の形状が違う。)

 

一方、釜炒り茶は、熊本県、佐賀県、宮崎県の一部などで生産されているお茶で、蒸す代わりに釜で炒って酸化発酵を止めます。

玉露や碾茶はあまりなじみがないかもしれません。

本物の玉露は、普通のお茶畑とは違って、人の背の高さほどの木になっています。さらに棚を作り、摘み取りの3週間前くらいに藁などをかぶせて日光があまり当たらないようにします。摘むときは手摘みで人が選別しながら摘んでいきます。日光をある程度遮断することで、うまみ成分のテアニンがカテキンに変化するのを阻害し、旨み(テアニン)たっぷりのお茶に仕上げます。蒸した後は煎茶と同様に仕上げていきます。

碾茶とは、抹茶の原料となる茶葉で、栽培は玉露とほぼ同じになりますが、蒸した後は揉まずに乾燥させます。粉末にすることから、繊維質の葉の葉脈や茎なども取り除かれます。玉露と同じく、旨み成分が多い茶葉です。

 

このように、緑茶にも様々な種類があります。

発酵しないで作られる緑茶には、エピガロカテキンガレード(カテキンの一種)という抗酸化作用の強いポリフェノールが含まれ、欧米で緑茶ブームのきっかけとなっています。

 

 

豆知識 釜炒り茶は中国で発明され、中国茶=ウーロン茶と考える方も多いですが、実は中国で最も多く生産されているのが緑茶なんです。

茶の木の間に枇杷の木を植えて、枇杷と一緒に育ち、自然に枇杷の香りを茶葉に吸収させて作るお茶など、中国のお茶の製法は多岐にわたります。

 

半発酵茶 ウーロン茶はこうして作られる

ウーロン茶は、主に福建省や台湾で作られる半発酵茶です。中国では「青茶」と呼ばれ、烏龍茶は烏龍品種を使った青茶の一種になります。「お茶の葉を竹籠に入れて運んでいたら、発酵して偶然美味しいお茶が出来上がったというのが、起源と言われています。

中国の茶畑

↑上*参考 中国の茶畑:日本の茶畑のような低木の選定ではない

 

お茶の葉を発酵させるには、葉に傷をつけて、太陽にしばらく当てることです。竹籠に入れて運ぶと揺れて葉が擦れて、また上からも太陽が当たります。これを偶然でなく人の手で行います。

まず摘んだ葉を日光に当ててしおらせます。この作業を萎凋(いちょう)といいます。このときに酸化発酵が始まり、独特な香りがします。(室内や日陰で萎凋を行う地域もあります。)

その後、葉をかきまわすなどの作業をして酸化発酵を促進させます。

その後、釜炒り茶と同じように釜で炒って発酵を止めます。

大まかな説明ですが、様々な製法があってこれとは少し違う場合もあるようです。

ウーロン茶の茶葉(岩茶)

 

豆知識:ウーロン茶は半発酵茶ですが、発酵の程度も様々。軽く発酵させてつくるものは、緑茶と同じように緑色になっていて、発酵を進めて作られるものは紅茶に似た色と香りがします。日本でしられているものは、ウーロン茶=茶色となっているので、発酵が進んだウーロン茶になりますね。

発酵の浅いタイプのウーロン茶

 

 

日本茶では、若芽が多く含まれるものが良質な茶になりますが、ウーロン茶では大きくなった葉を使用し、香りが悪くなると若芽は摘まないと聞きます。同じお茶でもいろいろあるんですね。

 

 

紅茶(発酵茶)について

紅茶とは、発酵を止めないで完全に発酵させて作られるお茶。

紅茶は、中国が起源で、緑茶や青茶(烏龍茶)より香りの強い紅茶を気に入ったヨーロッパ人がインド(植民地)に持ち込み栽培を始めることで広まりました。セイロン島含むインドの南部は中国から持ち込んだ茶の木(中国種)。北部はアッサム地方に自生していたアッサム種。この2つが2大品種になります。

イギリス人は、中国の紅茶や磁器(当時は中国しかなかった)がほしくてたまらず、高値で取引され、結果巨額な貿易赤字の埋め合わせにアヘンを売りつけてアヘン戦争が起こりました。

悲しい歴史ですが、ヨーロッパの人にとって紅茶は、なんとしてもほしいと思わせる魅力があったのですね。

 

紅茶の茶畑

↑上 参考:紅茶の茶畑 やはり日本とは違い森のようになっている。

 

さて、製造方法はウーロン茶と似ていますが、紅茶はより酸化発酵を強めるため、茶葉をいったん揉みます。固まった茶葉を空気に触れて発酵が進むようにほぐします。そのあと数時間かけて発酵させます。頃合いを見て乾燥させて出来上がりです。

 

製造方法:萎凋→揉捻(もむ)→ほぐす→発酵→乾燥

 

紅茶は、産地により様々な香り、特徴があります。産地別やティーマイスターによってブレンドしたものなど様々な品が販売されています。

豆知識:発酵と腐敗は原理は同じ。違いは人間によって有用な化学変化を発酵、害にあるものを腐敗といいます。

後発酵茶 プーアル(プアール)茶 

 

紅茶は完全に発酵させたお茶でした。では・・・後発酵茶とはなんでしょう?

 

プアール茶

 

同じ発酵でも、 紅茶やウーロン茶などは酵素発酵といって、お茶の葉に元々ある酸化酵素によって化学変化を起こします。一方、後発酵茶は、加熱によって一旦酸化発酵を止めて、乳酸菌や微生物によって発酵させます。ヨーグルトは乳酸菌によって牛乳からヨーグルトに変化しますし、お酒はお米をこうじ菌や酵母を加えることによって発酵させてつくられます。これと同じように、茶葉にカビをつけて数か月間かけて発酵させます。少し土っぽい、カビっぽい風味があるのはこのためです。

プアール茶の茶葉

 

プアール茶の製造工程: 茶葉→揉む→加熱→カビ発酵→揉む→乾燥

 

プアール茶は、脂肪分解酵素の「リパーゼ」を多く含み、脂っぽい中華料理などを食べた後に飲むと口の中の脂肪が分解され、脂っぽさがなくり、すっきりします。

脂っこい食中、食後にお勧めです。また、ダイエットティーとしても知られ、脂肪燃焼効果もあります。

油を多く使う中華料理

 

後発酵茶の健康効果については、まだ研究が進んでおらず、発酵食品でまるので体に良い効果もきっと多くあると思われていますが、まだ多くは知られていません。これからの研究に期待です。

日本でも、四国などで後発酵茶を生産しています。プアール茶と同じくカビ発酵させる富山の「黒茶」、酸素に触れさせずバクテリアで発酵させる「阿波番茶」、なんとはプアール茶と同じくカビ発酵させた後に、バクテリア発酵まで行う、二段発酵茶と呼ばれる高知の「碁石茶」などがあります。

いずれも、他ではなかなか見かけない珍しいお茶となっています。

 

まとめ

 

このように、お茶にはたくさんの種類があり、発酵の程度ややり方により分類されます。いずれも同じ茶葉から製造できるというのも驚きです。また、風味だけでなく健康や効果にも違いが出てきます。

目的やシーンによってそれぞれ飲み分けてみたらいかがでしょうか?

以上、なんとも奥深い、お茶の種類のお話でした。

 


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