日本茶を選ぶとき、「静岡茶」「知覧茶」「八女茶」などの産地名を見る方は多いと思います。しかし、ワインやコーヒーと同じように、茶葉の品種に注目すると、味や香りの違いがさらに分かりやすくなります。
たとえば、渋味と旨味のバランスがよい「やぶきた」、鮮やかな緑色と上品な旨味を持つ「さえみどり」、牛乳に負けにくい力強さを持つ「さやまかおり」では、同じ煎茶や抹茶に加工しても仕上がりが異なります。
本記事では、山麓園が実際に取り扱ってきた品種の評価と、公的な品種資料をもとに、代表的な34品種を比較しました。詳しい解説記事がある品種には、各項目からリンクしています。
| 区分 | 例 | 何を表している? |
|---|---|---|
| 品種 | やぶきた、さえみどり、せいめい | 茶の木が持つ遺伝的な特徴 |
| 産地 | 静岡茶、知覧茶、八女茶、熊本茶 | 茶葉が生産・加工された地域 |
| 茶種・製法 | 煎茶、玉緑茶、釜炒り茶、碾茶、抹茶、和紅茶 | 栽培後の加工方法や商品の種類 |
| 栽培方法 | 露地、かぶせ、玉露、有機栽培 | 日光の遮り方や栽培管理 |
「さえみどり」は品種、「知覧茶」は産地、「深蒸し茶」は製法です。そのため、知覧産のさえみどりを深蒸し茶にするといった組み合わせが成立します。
主要品種については、来歴、栽培特性、味わい、弱点、抹茶適性などを別記事で詳しく解説しています。
| 品種 | 詳しい解説 |
|---|---|
| やぶきた | なぜ日本茶は「やぶきた」が多い? |
| さえみどり | 鮮やかな水色・旨味・抹茶適性を詳しく解説 |
| あさつゆ | 「天然玉露」と呼ばれる理由 |
| さやまかおり | 力強い香味を持つ品種の特徴 |
| つゆひかり | 味・成分・将来性を深掘り |
| せいめい | 煎茶・碾茶・抹茶原料としての率直な評価 |
| 求める味・用途 | 候補になる品種 |
|---|---|
| 渋味が苦手・甘味重視 | さえみどり、あさつゆ、さえあかり、せいめい、はるみどり |
| 日本茶らしいバランス | やぶきた、おくみどり、めいりょく |
| 濃さ・飲み応え | ゆたかみどり、おくゆたか、さやまかおり |
| 香りを楽しみたい | 静7132、香駿、蒼風、あさのか、ゆめわかば |
| 抹茶・被覆茶に注目 | さえみどり、せいめい、つゆひかり、さえあかり、おくみどり、ごこう、さみどり、宇治ひかり |
| 抹茶ラテ・製菓 | さやまかおり、ゆたかみどり、つゆひかり、品種を組み合わせたブレンド |
| 釜炒り茶の香ばしさ | たかちほ、やえほ、おくみどり、やまかい |
| 和紅茶・半発酵茶 | べにふうき、べにひかり、べにほまれ、みなみさやか、みなみかおり、香駿、蒼風 |
これは品種の一般的な傾向です。実際には、一番茶か二番茶か、被覆の有無、摘採の早さ、蒸し度、火入れ、保存状態によって印象が変わります。
| 品種 | 味・香りの要点 | 向く製法・用途 | 抽出目安 |
|---|---|---|---|
| やぶきた | うま味・渋味・香りのバランスがよい、日本茶の基準となる味 爽やかな青葉香。製造や火入れで表情が大きく変わる | 煎茶、深蒸し茶、玉緑茶、和紅茶、ブレンド | 75~85℃・60~90秒 |
| さえみどり | 鮮やかな水色、上品な甘味・うま味、渋味の少ない端正な味 華やかでやさしい香り。被覆すると高級感のある覆い香 | 上級煎茶、深蒸し茶、玉緑茶、かぶせ茶、碾茶、抹茶 | 65~75℃・60~80秒 |
| あさつゆ | 「天然玉露」と呼ばれる濃厚な甘味とうま味。渋味は少なめ 品種特有の濃い香り。好みが分かれることもある | 深蒸し茶、かぶせ茶、玉緑茶、ブレンド | 60~70℃・60~90秒 |
| ゆたかみどり | 濃厚で飲み応えがあり、被覆と深蒸しで色とコクを引き出しやすい 青葉・青菜を思わせる力強い香り | 深蒸し茶、煎茶、かぶせ茶、抹茶ブレンド | 75~85℃・50~70秒 |
| おくみどり | 濃緑色で、まろやかなうま味と落ち着いた後味 穏やかな青葉香。主張が強すぎず合組にも使いやすい | 煎茶、かぶせ茶、玉露、碾茶、抹茶 | 70~80℃・60~90秒 |
| おくゆたか | 晩生品種らしい厚みとうま味。被覆茶で濃厚さを出しやすい 落ち着いた青葉香と、やわらかな甘い余韻 | 煎茶、深蒸し茶、玉緑茶、かぶせ茶 | 70~80℃・60~90秒 |
| かなやみどり | 旨味と渋味に厚みがあり、火入れによって香ばしさが映える 若草香。製造によって乳香やナッツ様の印象が出ることも | 煎茶、深蒸し茶、火入れを生かした仕上げ茶 | 75~85℃・約60秒 |
| めいりょく | すっきりして透明感があり、食事に合わせやすい 爽やかな青葉香 | 煎茶、深蒸し茶、日常茶 | 75~85℃・約60秒 |
| はるみどり | 角が少なく、甘味とうま味がやさしく続く 穏やかな新緑香 | 煎茶、深蒸し茶、水出し茶 | 70~80℃・約60秒 |
| きらり31 | 透明感のある甘味とうま味。渋味が穏やかで品質をまとめやすい ほのかな花香と清涼感 | 上級煎茶、かぶせ茶、被覆茶 | 70~80℃・50~70秒 |
| おおいわせ | 早生で、適期に摘むと甘味とうま味が豊か 新茶らしいみずみずしい香り | 煎茶、深蒸し茶、早出し新茶 | 65~75℃・60~80秒 |
| 山の息吹 | 早生らしい明るい甘味と軽快な飲み口 新緑を思わせる爽やかな香り | 煎茶、新茶、水出し茶 | 75~80℃・50~70秒 |
| おくひかり | 晩生で、コク・甘味・渋味のまとまりがよい 落ち着いた山のお茶らしい青葉香 | 煎茶、山間地の高級茶 | 75~85℃・50~70秒 |
| せいめい | 水色がよく、味の癖が少ない。碾茶ではうま味・苦味・渋味のバランスに期待 煎茶では穏やか。碾茶・抹茶では抹茶らしい香りを出しやすい | かぶせ茶、煎茶、碾茶、抹茶、粉末茶 | 煎茶は70~80℃・60秒。抹茶は商品設計による |
| つゆひかり | 甘味とうま味があり、香味の癖が少なく使いやすい 爽やかで清潔感のある香り | 煎茶、かぶせ茶、碾茶、抹茶、ブレンド | 70~80℃・50~70秒 |
| さえあかり | さえみどりに近いうま味と明るい色。成分値も比較的高い 煎茶では品種香の好みが分かれるが、抹茶では欠点になりにくい | 煎茶、かぶせ茶、碾茶、抹茶、有機茶 | 65~75℃・60~80秒 |
| ごこう | 濃厚なうま味と甘味。被覆茶らしい厚みがある 海苔様の覆い香、蜜を思わせる香り | 玉露、碾茶、抹茶 | 60~70℃・60~90秒 |
| さみどり | まろやかで厚みのあるうま味。宇治の被覆茶を代表する品種の一つ 上質な覆い香 | 玉露、碾茶、抹茶 | 60~70℃・60~90秒 |
| 宇治ひかり | 気品のある甘味とうま味、長い余韻 上質な覆い香と品種特有の香り | 玉露、碾茶、抹茶 | 60~70℃・60~90秒 |
| あさのか | 渋味が比較的少なく、やわらかな甘味 花や果実を思わせる甘い香り | 煎茶、かぶせ茶、香りを生かした仕上げ | 70~80℃・約60秒 |
| 静7132 | 軽快な味わいで、香りの個性が主役 桜葉を思わせる香り。クマリンに由来する特徴香 | 煎茶、水出し茶、香り系商品 | 75~85℃・40~60秒 |
| 香駿(こうしゅん) | すっきりとした味で香りが立ちやすい 花、ハーブ、スパイスを思わせる複雑な香り | 煎茶、萎凋香緑茶、半発酵茶、和紅茶 | 75~85℃・40~60秒 |
| 蒼風(そうふう) | 軽快で、甘い余韻がある 白い花や柑橘を思わせる香り | 煎茶、萎凋香緑茶、半発酵茶、和紅茶 | 75~85℃・40~60秒 |
| やまかい | 香りが立ち、後口は比較的シャープ 青葉香に独特の品種香が重なる | 煎茶、釜炒り茶、香りを生かした仕上げ | 約80℃・約50秒 |
| ふくみどり | すっきりした甘味で、飲み飽きにくい 爽やかな青葉香と穏やかな花香 | 煎茶、水出し茶 | 75~80℃・50~70秒 |
| ゆめわかば | やさしい甘味と穏やかな渋味 甘い花香。和紅茶にすると香りを生かしやすい | 煎茶、萎凋香緑茶、和紅茶 | 煎茶75~80℃、紅茶95℃ |
| べにふうき | 力強く、緑茶では渋味が出やすい。紅茶では厚みがある スパイス、樟脳、花を思わせる個性的な香り | 和紅茶、半発酵茶、緑茶 | 紅茶95℃・2分30秒~3分 |
| べにひかり | 甘味があり、丸い口当たり 果実や蜂蜜を思わせる香り | 和紅茶、ミルクティー | 95℃・約3分 |
| べにほまれ | 厚みのあるボディとしっかりした渋味 マスカテル、樹脂、熟した果実を思わせる香り | 和紅茶、ミルクティー | 95℃・約3分 |
| みなみさやか | やわらかな甘味と軽い渋味 白い花や柑橘を思わせる香り | 煎茶、半発酵茶、和紅茶 | 煎茶75~80℃、紅茶95℃ |
| みなみかおり | 軽いコクと甘味 果実や花を思わせる香り | 煎茶、半発酵茶、和紅茶 | 煎茶75~80℃、紅茶95℃ |
| さやまかおり | 骨格が強く、渋味とボディがある。被覆するとバランスが改善 力強い茶香。抹茶では牛乳に負けにくい | 煎茶、かぶせ茶、抹茶ラテ、製菓、ブレンド | 80~85℃・40~60秒 |
| たかちほ | すっきりした味と心地よい渋味 釜炒り製法による香ばしさが映える | 釜炒り茶、玉緑茶 | 80~90℃・40~60秒 |
| やえほ | 軽快で素直な味わい 青葉香と釜香が調和しやすい | 釜炒り茶、煎茶 | 80~85℃・40~60秒 |
抽出目安はリーフティーを急須で淹れる場合の大まかな基準です。茶葉の細かさや蒸し度、使用量によって調整してください。抹茶・和紅茶などは、それぞれの製品に適した方法で淹れます。
味・香り:うま味・渋味・香りのバランスがよい、日本茶の基準となる味。爽やかな青葉香。製造や火入れで表情が大きく変わる。
向いている製法・用途:煎茶、深蒸し茶、玉緑茶、和紅茶、ブレンド。抽出目安:75~85℃・60~90秒。
山麓園の見解:産地や作り手による変化が大きく、煎茶では外せない基準品種です。抹茶では色や成分を優先して別品種を選ぶ場合がありますが、伝統的な日本茶らしい香味を求めるなら有力です。
味・香り:鮮やかな水色、上品な甘味・うま味、渋味の少ない端正な味。華やかでやさしい香り。被覆すると高級感のある覆い香。
向いている製法・用途:上級煎茶、深蒸し茶、玉緑茶、かぶせ茶、碾茶、抹茶。抽出目安:65~75℃・60~80秒。
山麓園の見解:色、水色、上品な旨味、香り、成分値の総合力が高い品種です。一方、牛乳を多く使うラテでは繊細な長所が埋もれ、価格に見合わない場合があります。
味・香り:「天然玉露」と呼ばれる濃厚な甘味とうま味。渋味は少なめ。品種特有の濃い香り。好みが分かれることもある。
向いている製法・用途:深蒸し茶、かぶせ茶、玉緑茶、ブレンド。抽出目安:60~70℃・60~90秒。
山麓園の見解:濃厚な甘味とうま味が魅力ですが、品種香が強く、好みが分かれることがあります。さえみどりは、あさつゆの長所をより上品にまとめた印象です。
味・香り:濃厚で飲み応えがあり、被覆と深蒸しで色とコクを引き出しやすい。青葉・青菜を思わせる力強い香り。
向いている製法・用途:深蒸し茶、煎茶、かぶせ茶、抹茶ブレンド。抽出目安:75~85℃・50~70秒。
味・香り:濃緑色で、まろやかなうま味と落ち着いた後味。穏やかな青葉香。主張が強すぎず合組にも使いやすい。
向いている製法・用途:煎茶、かぶせ茶、玉露、碾茶、抹茶。抽出目安:70~80℃・60~90秒。
味・香り:晩生品種らしい厚みとうま味。被覆茶で濃厚さを出しやすい。落ち着いた青葉香と、やわらかな甘い余韻。
向いている製法・用途:煎茶、深蒸し茶、玉緑茶、かぶせ茶。抽出目安:70~80℃・60~90秒。
味・香り:旨味と渋味に厚みがあり、火入れによって香ばしさが映える。若草香。製造によって乳香やナッツ様の印象が出ることも。
向いている製法・用途:煎茶、深蒸し茶、火入れを生かした仕上げ茶。抽出目安:75~85℃・約60秒。
味・香り:すっきりして透明感があり、食事に合わせやすい。爽やかな青葉香。
向いている製法・用途:煎茶、深蒸し茶、日常茶。抽出目安:75~85℃・約60秒。
味・香り:角が少なく、甘味とうま味がやさしく続く。穏やかな新緑香。
向いている製法・用途:煎茶、深蒸し茶、水出し茶。抽出目安:70~80℃・約60秒。
味・香り:透明感のある甘味とうま味。渋味が穏やかで品質をまとめやすい。ほのかな花香と清涼感。
向いている製法・用途:上級煎茶、かぶせ茶、被覆茶。抽出目安:70~80℃・50~70秒。
味・香り:早生で、適期に摘むと甘味とうま味が豊か。新茶らしいみずみずしい香り。
向いている製法・用途:煎茶、深蒸し茶、早出し新茶。抽出目安:65~75℃・60~80秒。
味・香り:早生らしい明るい甘味と軽快な飲み口。新緑を思わせる爽やかな香り。
向いている製法・用途:煎茶、新茶、水出し茶。抽出目安:75~80℃・50~70秒。
味・香り:晩生で、コク・甘味・渋味のまとまりがよい。落ち着いた山のお茶らしい青葉香。
向いている製法・用途:煎茶、山間地の高級茶。抽出目安:75~85℃・50~70秒。
味・香り:水色がよく、味の癖が少ない。碾茶ではうま味・苦味・渋味のバランスに期待。煎茶では穏やか。碾茶・抹茶では抹茶らしい香りを出しやすい。
向いている製法・用途:かぶせ茶、煎茶、碾茶、抹茶、粉末茶。抽出目安:煎茶は70~80℃・60秒。抹茶は商品設計による。
山麓園の見解:新品種で、熊本では若い茶園も多いため評価はまだ途中です。深蒸し煎茶では水色と飲みやすさ、碾茶では色・味・抹茶香に将来性を感じています。
味・香り:甘味とうま味があり、香味の癖が少なく使いやすい。爽やかで清潔感のある香り。
向いている製法・用途:煎茶、かぶせ茶、碾茶、抹茶、ブレンド。抽出目安:70~80℃・50~70秒。
山麓園の見解:山麓園では、抹茶適性、比較的高い成分値、香味の癖の少なさを評価し、積極的に仕入れている品種です。
味・香り:さえみどりに近いうま味と明るい色。成分値も比較的高い。煎茶では品種香の好みが分かれるが、抹茶では欠点になりにくい。
向いている製法・用途:煎茶、かぶせ茶、碾茶、抹茶、有機茶。抽出目安:65~75℃・60~80秒。
山麓園の見解:研究ではさえみどり並みの品質とされますが、実際の官能品質では最高級のさえみどりが上と感じる場合があります。多収・病害抵抗性・有機適性と抹茶品質の両立が大きな長所です。
味・香り:濃厚なうま味と甘味。被覆茶らしい厚みがある。海苔様の覆い香、蜜を思わせる香り。
向いている製法・用途:玉露、碾茶、抹茶。抽出目安:60~70℃・60~90秒。
味・香り:まろやかで厚みのあるうま味。宇治の被覆茶を代表する品種の一つ。上質な覆い香。
向いている製法・用途:玉露、碾茶、抹茶。抽出目安:60~70℃・60~90秒。
味・香り:気品のある甘味とうま味、長い余韻。上質な覆い香と品種特有の香り。
向いている製法・用途:玉露、碾茶、抹茶。抽出目安:60~70℃・60~90秒。
味・香り:渋味が比較的少なく、やわらかな甘味。花や果実を思わせる甘い香り。
向いている製法・用途:煎茶、かぶせ茶、香りを生かした仕上げ。抽出目安:70~80℃・約60秒。
味・香り:軽快な味わいで、香りの個性が主役。桜葉を思わせる香り。クマリンに由来する特徴香。
向いている製法・用途:煎茶、水出し茶、香り系商品。抽出目安:75~85℃・40~60秒。
味・香り:すっきりとした味で香りが立ちやすい。花、ハーブ、スパイスを思わせる複雑な香り。
向いている製法・用途:煎茶、萎凋香緑茶、半発酵茶、和紅茶。抽出目安:75~85℃・40~60秒。
味・香り:軽快で、甘い余韻がある。白い花や柑橘を思わせる香り。
向いている製法・用途:煎茶、萎凋香緑茶、半発酵茶、和紅茶。抽出目安:75~85℃・40~60秒。
味・香り:香りが立ち、後口は比較的シャープ。青葉香に独特の品種香が重なる。
向いている製法・用途:煎茶、釜炒り茶、香りを生かした仕上げ。抽出目安:約80℃・約50秒。
味・香り:すっきりした甘味で、飲み飽きにくい。爽やかな青葉香と穏やかな花香。
向いている製法・用途:煎茶、水出し茶。抽出目安:75~80℃・50~70秒。
味・香り:やさしい甘味と穏やかな渋味。甘い花香。和紅茶にすると香りを生かしやすい。
向いている製法・用途:煎茶、萎凋香緑茶、和紅茶。抽出目安:煎茶75~80℃、紅茶95℃。
味・香り:力強く、緑茶では渋味が出やすい。紅茶では厚みがある。スパイス、樟脳、花を思わせる個性的な香り。
向いている製法・用途:和紅茶、半発酵茶、緑茶。抽出目安:紅茶95℃・2分30秒~3分。
味・香り:甘味があり、丸い口当たり。果実や蜂蜜を思わせる香り。
向いている製法・用途:和紅茶、ミルクティー。抽出目安:95℃・約3分。
味・香り:厚みのあるボディとしっかりした渋味。マスカテル、樹脂、熟した果実を思わせる香り。
向いている製法・用途:和紅茶、ミルクティー。抽出目安:95℃・約3分。
味・香り:やわらかな甘味と軽い渋味。白い花や柑橘を思わせる香り。
向いている製法・用途:煎茶、半発酵茶、和紅茶。抽出目安:煎茶75~80℃、紅茶95℃。
味・香り:軽いコクと甘味。果実や花を思わせる香り。
向いている製法・用途:煎茶、半発酵茶、和紅茶。抽出目安:煎茶75~80℃、紅茶95℃。
味・香り:骨格が強く、渋味とボディがある。被覆するとバランスが改善。力強い茶香。抹茶では牛乳に負けにくい。
向いている製法・用途:煎茶、かぶせ茶、抹茶ラテ、製菓、ブレンド。抽出目安:80~85℃・40~60秒。
山麓園の見解:ストレートでは渋味が強く感じられる場合がありますが、被覆した一番茶を抹茶にすると、牛乳に負けにくい味の骨格が長所になります。
味・香り:すっきりした味と心地よい渋味。釜炒り製法による香ばしさが映える。
向いている製法・用途:釜炒り茶、玉緑茶。抽出目安:80~90℃・40~60秒。
味・香り:軽快で素直な味わい。青葉香と釜香が調和しやすい。
向いている製法・用途:釜炒り茶、煎茶。抽出目安:80~85℃・40~60秒。
品種は味を決める重要な要素ですが、品種名だけで品質は決まりません。特に次の条件は、品種以上に大きな差を生む場合があります。
品種の説明は、購入候補を絞るための地図のようなものです。最終的には、実際の商品の茶期、栽培、製法、価格まで確認する必要があります。
抹茶では、色が鮮やかで渋味が少ない品種が常に最良とは限りません。薄茶として飲む場合と、牛乳・砂糖を加えるラテ、焼菓子では必要な特徴が違います。
| 用途 | 重視したい特徴 | 候補例 |
|---|---|---|
| 薄茶・ストレート | 上品な香り、うま味、低い渋味、きれいな余韻 | さえみどり、せいめい、つゆひかり、さえあかり、おくみどり |
| 抹茶ラテ | 牛乳に負けない香りと味の骨格、色、適度な渋味 | さやまかおり、ゆたかみどり、つゆひかり、目的別ブレンド |
| 製菓 | 加熱や糖分の中でも残る香り、色、費用対効果 | 力強い品種、二番茶を含む業務用ブレンド |
| 有機抹茶 | 病害抵抗性、収量、被覆適性、認証と実際の品質 | さえあかり、せいめいなど |
詳しい抹茶品種の比較は、英語の海外バイヤー向けページにもまとめています。
English: Japanese Matcha Cultivars—Flavor, Color, Umami and Best Uses
日本茶の味は、産地や製法だけでなく、茶の木の品種によっても変わります。
ただし、品種は商品の品質を保証する名称ではありません。茶期、栽培、製造、保存まで含めて選ぶことが、品種本来の魅力を楽しむ近道です。
執筆・監修:株式会社山麓園 代表取締役 甲斐宣史。品種の官能評価には、山麓園がこれまで取り扱い、比較した茶葉・ロットに基づく見解が含まれます。すべての産地・生産者・商品に同じ味や品質を保証するものではありません。