水出しで美味しいお茶を選ぶには?淹れ方は?お茶屋さんが解説!

Q. 水出しで美味しいお茶を教えて下さい。

このような質問がございました。

どんなお茶が水出しした際に美味しいのか? おすすめかをご説明いたします。

美味しい 水出し緑茶

水出しとお湯出しでは、お茶の味に大きな違いがある?! 水出しだと、どんな味?

1.旨味や甘みが際立つお茶になる

お茶の葉は、昆布のだしで知られる「グルタミン酸」他、甘みやうま味の基となるアミノ酸を豊富に含みます。アミノ酸の中でも最も多い成分は「テアニン」です。テアニンは、緑茶特有の旨味成分として知られ、リラックス効果があることも研究で分かっています。

これら、お茶のうま味となるアミノ酸類は、低温の水でも多く抽出が可能となっています。つまり、お湯で出さなくても、水出しで旨味、甘みあるお茶が作れるということです。

テアニンのリラックス効果について

2.渋みや苦みを抑えた味になる。

お茶のカテキンという成分は、多くの方がご存知だと思います。抗酸化ポリフェノールで抗菌や抗がん作用など、私たちの健康に役立ってくれています。

カテキンを直接舐めてみた方は、あまりいないと思いますが、カテキンはどんな味なのでしょう?実は、タンニンの一種で苦みや渋みの素になります。ワインの渋みもブドウの種や皮、熟成に使用するオーク樽の成分などタンニンが関係しています。

カテキン類は、温度が高いほど抽出され易いという性質があります。

つまり、水出しなどの低温でお茶を抽出すると、渋みや苦みの素であるカテキン類が少なく、旨味は十分なお茶(マイルドで甘み感じる)が出来上がります。

カテキンにも種類あり!水出しだとさっぱりとした苦みと後味に甘みを感じるようなカテキンの割合が多くなる!

さらに言うと、カテキンも数種類あり、低温で抽出することで、さっぱりとした苦みと後味が甘いカテキンの割合が多くなります。

緑茶の主なカテキン(他にもありますが)は、エピカテキン、エピガロカテキンとエピカテキンガレート、エピガロカテキンガレートなどがあります。ガレート型のカテキンは、主に渋みがあり、ガレート型でない(遊離型)方は、さっぱりとした苦みと後味に若干の甘みを感じさせます。

ガレート型はより高温の方が抽出しやすく、遊離型は低温でも出やすい傾向にあります。2℃だと、カテキン類全体の55%が遊離型のエピガロカテキンになります。

以前テレビでも紹介がありましたが、エピガロカテキンの割合が多いお茶を飲むと免疫細胞(マクロファージ)を活性化させ、免疫力アップ効果が期待できます。特にゆたかみどりという品種のお茶は、エピガロカテキンを多く含む品種茶で、機能性を期待される方におすすめの品種です。

どんな茶葉が水出しに適しているか?選び方のコツ

前述の通り、お湯でなく水出しの場合は、温度が低いため、カテキンの渋み系の味がでにくく、旨味成分であるテアニンなどのアミノ酸は出やすいということでした。

つまり、旨味が多く、カテキンが少ない茶葉が水出しに適しているということです。

 

・関連記事:お湯の温度で成分、お茶味が変わる!

旨味が多く、カテキンが少ないのは、どんなお茶?

知覧の茶畑 一番茶

1.一番茶

一番茶とは、4月~5月にかけて摘まれるお茶のこと。時期には「新茶」として販売しているのも一番茶です。一番茶は、その後に摘まれる二番茶や三番茶と比べて、アミノ酸量が2~3倍ほど多いのが特徴です。また、カテキンは二番茶や三番茶と比べて少なくなっています。二番茶や三番茶を水出しした場合、旨味が少なく、茶葉に多く含まれる渋み成分も低温では出にくいため、味の薄いお茶になります。特に二番茶や三番茶は葉も硬いため、低温では出にくい。番茶を使う場合、せめて深蒸し茶にしましょう。

一番茶の見分け方

お茶のパッケージには、一番茶と表記のあるものは少ないようです。どのお茶が一番茶なのか実際のところ分かりにくいかもしれません。新茶と書いてあれば、それは一番茶です。お値段が高いお茶は比較的一番茶を使用している場合が多いですが、番茶をブレンドしてあることも多いようです。新茶を選ぶか、一番茶の表記のあるもの、お店の人(専門店)に訊ねて購入すると良いでしょう。

・関連記事:一番茶や二番茶の違いについて

2. かぶせ茶

令和3年知覧茶(新茶)茶畑 被覆 かぶせ茶

写真:新茶(一番茶)収穫前の茶畑は、黒い覆いが被せてある

本来なら玉露が最もアミノ酸が多いお茶です。しかしながら、玉露は高価で淹れ方も難しいため、日常用として使用される方は、少ないです。日常用で玉露に近いお茶はというと、かぶせ茶です。かぶせ茶は、玉露と同じように収穫前に覆いを被せて日光をある程度遮光して摘みます。こうすることで、テアニンなどの旨味成分が多くなり、カテキンは減少します。(実は、テアニンは日光を浴びるとカテキンに変化します)

かぶせ茶の見分け方:店頭に並んでいるお茶は、かぶせ茶と表記のない製品が多いのが実情です。購入されるときの判断材料として、鹿児島茶の一番茶であれば、多くはかぶせ茶になります。他の産地も価格帯の安い一番茶でなければ、かぶせ茶の場合が多いです。かぶせ茶は、綺麗なグリーン色なのに対し、露地栽培のお茶は、黄みがかったグリーン色をしています。

・関連記事:お茶の種類について

・参考記事:お茶の種類によるアミノ酸量とカテキン量

3.旨味が多く、カテキンが少ない品種は?

さえみどりとあさつゆの茶葉

実は、お茶には、たくさんの品種があります。その中でも旨味が最も多い品種は、「さえみどり」と言われています。さえみどりの上質なものは、上品な旨味があり、渋みが非常に少ない高級品です。現在、さえみどりの栽培面積も増え、さえみどりと交配した優良品種なども登場してきていますが、まだほんのわずかです。さえみどりの他には、やぶきた、あさのか、おくみどり、おくゆたかなども旨味の強い品種です。

さえみどりの見分け方:お茶屋さんの多くは、品種をブレンドして製造していることが多いです。元々さえみどりの栽培面積は2~3%と言われ、全体的に少ないのですが、鹿児島県では、13%程度増加しています。九州産で増えてきていますので、さえみどりの表記のあるものか、お店の人に訊ねて購入すると良いでしょう。

4.火入の強めのお茶を選ぶ

水出し用の茶葉の多くは、強火で焙煎してあります。焙煎が強ければ、当然香ばしい風味のお茶に仕上がります。茶葉を水出しの場合、お湯で出した時の様な茶葉本来の香りは目立たなくなりますが、焙煎香の香ばしさはは比較的はっきりと出てきます。もちろん焙煎が弱いお茶も、それはそれで、マイルドな風味で美味しいです。好みにはなりますが、焙煎が強い方が香りの特徴が出て一般的に好まれるお味になります。

焙煎が強すぎると、ほうじ茶の様な茶色のお茶になります。グリーン色のお茶が好きな方は、ほどほどのものが良いでしょう。

美味しい水出し茶の淹れ方

市販のティーパックを使用する場合美味しい水出し茶の作り方

図参照

1.茶葉10~15g、お茶パック、水1リットル、容量1リットルで密閉できるボトル

2.お茶パックに茶葉を摘めます。

3.茶葉の入ったお茶パックを水を入れたボトルに投入します。

4.ボトルをしっかり振ります。目安10秒ほど。水が綺麗なグリーン色になるまでシェイクします。

5.冷蔵庫に3時間ほど保管します。この間にもお茶の旨味が水に溶け出します。

完成です。

 

茶葉を直接入れる場合

最近よく見かけるフィルターインボトルや、茶漉しのついたボトルがありますので、そちらに茶葉と水を投入してください。あとは、上述のティーパックの容量と同じです。

ちなみに画像のお茶は、フィルターインボトルにさえみどりの上等な品を投入してつくりました。

フィルターインボトルについて

 

 

水出し茶の保管について

水出しの場合は、お湯で出すよりもじっくり時間をかけ、冷蔵庫で保管してください。ペットボトルのお茶は、酸化防止剤などが添加してあるため日持ちがします。自分で作る水出し茶であれば、防腐剤などは入っておりません。そのため保管は必ず冷蔵庫がオススメです。できれば24時間以内に消費しましょう。

まとめ

このように、お茶は、お湯出しと水出しでは、味、香りの出方に違いがあります。水出しでは、旨味の多い一番茶やかぶせ茶を選ぶことがポイントです。品種については、好みもあるので、自分好みに合わせて選ぶのがよいでしょう。これらのポイントを踏まえれば、きっと美味しい水出し茶にたどり着けるはずです。

お茶の種類も豊富なので、好みやシーン、機能性なども考えて飲み分けるのもひとつの方法です。

 

関連記事:お茶の淹れ方や出し方、マナーについて

 

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ステイホームを充実させてくれる♪ こころを癒す「茶香炉」に注目!

こころを癒してくれる!茶香炉の魅力

茶香炉とは?

お香やオイルではなく“お茶”を使ったアロマテラピーとイメージしてみてください。茶香炉は茶葉をキャンドル(ロウソク)の火で加熱することで、部屋にお茶の香りを漂わせてくれるアイテムです。

★これまでに見たことはあっても、自宅でできるものとは知らなかった

旅館や小料理屋さん、その他お店などでみかけたことはあるものの、高級なイメージがするし、もし煙が出て火事にでもなったら怖い・・・など、「茶香炉」はとっつきにくいイメージもあるのかもしれません。

これからその効果と生活に役立つヒントを紹介していきます!

 

◎茶香炉の効果

こんな方におすすめ

・部屋の消臭をしたいけど、どうも人工的な香り(アロマなど)が苦手

・ペットを飼っているので強い消臭剤は使いたくない、やさしい消臭効果のあるものはないだろうか

 

そういった悩みを持っていらっしゃる方にオススメなのが「茶香炉」

昔から、茶の香りには癒し効果があると言われています。うっすらと空気に溶け込む茶の香りは、柔らかく室内に広がっていきリラックス効果もあり、幅広い世代に受け入れられる香りでもあります。グリーンの茶葉の爽やかさ、それを加熱することで生まれる香ばしさもその特徴で2層の香りを楽しむことができます。

香りの正体とは? 茶香炉のリラックス効果と血流を良くする効果

ほうじ茶の香りはリラックス効果があると、テレビでも紹介されました。茶香炉の香りもほうじ茶と同じく「ピラジン」が大きく関係しています。茶葉を高温で加熱すると「ピラジン」という香りの成分が発生します。熟した牛肉を焼いた時に、美味しいそうな香りがしますよね?実は、これも「ピラジン」。このよい香りは、脳をリラックスさせ、血行を促進効果があると言われています。

◎キャンドル選び

基本、上部のお皿部分に茶葉をのせ、下部にキャンドル(ロウソク)を入れて火をつけます。

ろうそくは茶香炉専用のものを使うと良いです。もしくはアロマポット用、ティーウォーマーなどのキャンドルも代用できます。

アルミニウムの丸いカップに入ったキャンドルは、ろうが垂れる心配もなく最後まで無駄なく使い切ることができ、片付けも楽ちん!火がついているとき、消えてすぐは高熱になっていることもあるので注意してください。

キャンドルは、ネットでもお安く買えます。
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kameyamaのキャンドルは、世界的に有名なブランドなので安心、おすすめです。

 

 

茶香炉用のキャンドルは、炎が大きすぎず小さすぎず、程よい大きさになるよう計算されています。火が大きすぎると、茶葉が焦げてしまって、部屋の中が煙ってしまいます。却って火が小さすぎると、香り立ちが弱くなってしまうので、せっかくの茶葉の香りが充分に楽しめません。茶香炉に適したキャンドルが良いでしょう。

◎茶香炉に使用する茶葉はどんなものがいいのか?

ぐり茶のくき茶(白折)

基本的にはお家にある緑茶の茶葉を使用することができますが、長時間使用すると焦げてしまうことがあります。その場合「カリガネ」と呼ばれる茎の部分を使用することで長時間香りを楽しむことができます。カリガネは、別名「茎茶」や「棒茶」、「白折」と呼ばれています。

ですが、茶香炉のためだけに茎茶を購入するのもなんだかなぁ・・という方は、家にある飲まなくなったお茶や古茶(購入して2年近く、もしくはそれ以上たったもの)、お葬式などで頂いたお茶を使ってみてはいかがでしょうか?

茶葉は濡れた状態で茶香炉に使用すると、お皿にひっついてはがれにくくなるので、使用した茶葉でなく乾燥している茶葉が最適です。

上部のお皿(茶葉を入れる器)の大きさにもよりますが、茶葉はお皿に広げて縁までかからない程度(大匙スプーン1杯ぐらい)を目安にされてはいかがかと思います。

茶香炉で使用した加熱した茶葉をほうじ茶として飲用する方もいらっしゃいますが、私はオススメしません。茶葉を加熱すると、雪の結晶の様な白くキラキラした物ができるからです。これはカフェインの針状結晶です。子供さんがいらっしゃるご家庭は、茶香炉の使用後お子さんにこの結晶化した状態を見せると、目をキラキラさせて喜ばれるかもしれませんね。

カフェインが結晶化した茶葉をお湯に淹れて飲んでも健康に害はありませんが、ほうじ茶を飲むならばお茶屋さんで加工してあるものが一番美味しいように感じます。

お茶は、一番茶、二番茶、三番茶、秋冬番茶などがあり、摘む時期によって品質が違います。香りについても良質な茶葉の方がずっと良い香りです。値段は高くなりますが、一番茶を選びましょう。
コストをあまり掛けずに楽しみたい方は、一番茶の茎茶がおすすめです。

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関連記事:一番茶と二番茶の違い

 

◎まとめ

茶香炉は、キャンドルを使ったものが一般的ですが、メーカーによっては電気式のものもあるようです。一般的にはキャンドルタイプのものが主流ではないでしょうか。

ペットがいらっしゃるご家庭は、ワンちゃんやネコちゃんが触れない場所に置いておくと良いでしょう。小さいお子さんがいらっしゃるご家庭も、お子さんが手を伸ばしても届かない場所に置いておいてください。寝室などに置く場合、シーツや布団など燃えやすいものが近くにない状態で茶香炉も楽しんでください。

 

茶香炉のキャンドルをつけると炎の揺らぎも感じながら、ゆっくりと茶葉が焙じられていくスローで優雅な時間を楽しむことができます。

朝のお掃除後にお部屋の空気をリセットしたい、来客に備えてお部屋の消臭をする、夜仕事から帰ってリラックスしたいときに茶香炉を灯してみる、などなどライフスタイルに合わせて楽しめるアイテムです。リビング・ダイニング・玄関・お手洗いなどにも置けますから、おうち時間をより豊かに、茶葉の癒し効果で生活をより楽しくしてみてはいかがでしょうか。

 

 

お手頃でおすすめの茶香炉

・美濃焼 松助窯さんのシンプルでオシャレなデザインの茶香炉。

 

・スタンダードなデザイン 常滑焼 山房窯さんの茶香炉

お茶の種類 一覧 お茶の全てがわかる!全28種 わかりやすく、詳しく解説

お茶の種類を分かりやすく網羅した図です。

↑図お茶の種類の一覧

 

お茶のほぼすべての種類をわかりやすく図にしました。

※そもそも、お茶とは、ツバキ科の植物で学名カメリア・シネンシス (Camellia sinensis)という木の葉っぱを使った飲料(食品)です。ツバキ科なので、椿の花に似た白い花を咲かせます。

白い花が咲いているお茶の木

「茶」と名前のつく飲料、例えば、「麦茶」や「ルイボス茶」、「グァバ茶」などは、カメリア・シネンシスの茶葉ではないため、厳密にいうと茶ではないのです。強いて言うなれば、お茶風の飲料です。しかし、お茶というと日本茶だけを思い浮かべるかもしれませんが、緑茶だけでなく、烏龍茶や紅茶などは、同じお茶の葉(カメリア・シネンシス)を使ったものなので、全てお茶に分類されます。

カメリア・シネンシスを大きく2つに分けると、中国雲南省辺りが起源とされる中国種、アッサム地方起源とされるアッサム種があります。アッサム種は、葉も大きく、長さが20~30㎝になるものもあります。渋みが強めです。中国種は、数センチから10センチ程度のものが多く、主な日本の茶も中国種に分類されます。

お茶(印※1)は、大きく、※2不発酵茶(緑茶)、※3半発酵茶(烏龍茶)、※4発酵茶(紅茶)、※5後発酵茶(プーアル茶)など、発酵の度合いや方法で分類されます。

・詳しくは、「日本茶、烏龍茶、紅茶は同じお茶の葉から作られる」を参照ください

 

  • 日本茶(緑茶)の種類

図の※印ごとに解説

※6蒸し製法:日本茶独特の製法

蒸し製法の日本茶

日本で生産されるお茶のほとんどは、不発酵茶の緑茶です。緑茶の種類は大きく、「蒸し製」と「釜炒り製」がありますが、日本茶のほとんどは、蒸し製法になります。(釜炒り茶の生産割合は、全体の1%以下と ごくわずか。)

お茶の葉は、摘んでそのままにすると酸化酵素が働き、酸化発酵が進んでいきます。日本茶(緑茶)は酸化発酵が進まないように、摘んだ葉をすぐに蒸し、熱で酵素の働きを止めます。蒸した後に揉んで乾燥させます。

工程:蒸す(蒸気をあてる)→粗揉(かくらん)→揉捻(しっかり揉む)→中揉(乾燥させつつ揉む)→精揉(煎茶の形に整える)→乾燥→荒茶の完成

参考:下図 お茶の機械

生葉に蒸気を当てる機械揉捻機 茶葉を揉む機械精揉機 茶葉の形をまっすぐに整える機械再乾機 玉緑茶の形ができる
蒸し機揉捻機精揉機(煎茶)再乾機(玉緑茶)

荒茶が出来上がると、元の生葉の約5分の1の重さになります。

 

※7露地栽培・ 被覆栽培

左:被覆した茶畑 右:露地栽培の茶畑

お茶を摘む前の茶畑をご覧になったことはありますか?黒い覆いが茶畑一面に被せてある光景を見ることができます。覆いを被せることを、被覆栽培(ひふくさいばい)と言い、そうしてできたお茶の総称を「覆い茶(おおいちゃ)」と言います。「かぶせ茶(※11)」とは、被覆栽培の煎茶のことです。抹茶の原料である、碾茶(※13)や、高級茶として知られる玉露(※12)も、覆い茶に分類されます。玉露や碾茶は、通常のかぶせ茶よりも被覆期間が長く、2~3週間ほどで、高級な品は、黒い覆いでなく、茶畑に棚をつくり上に藁などをかぶせた伝統栽培でつくられます。それらは、機械でなく、良い芽だけを手摘みされるため、良質で高価になります。玉露の主な産地は、京都や福岡県八女市です。

一方、被覆しないで、日光を葉にしっかり当てて栽培するお茶を露地栽培(※7)と言います。

かぶせ茶や玉露などのお茶は、露地栽培(ろじさいばい)のお茶と比べて、うま味成分(テアニン)が多く、まろやかな味わいとなり、葉緑素(クロロフィル)が増すことで、お茶の色も深い緑色になります。また、覆い香と呼ばれる青のりに似た香りがします。露地茶は、様々な健康効果で知られるカテキンが多く、しっかりとした渋みとさわやかな香りが特徴です。

 

碾茶(てんちゃ)とは?

前述の通り、抹茶の原料となる茶葉です。玉露と同じように栽培されたお茶ですが、玉露は蒸して揉み、煎茶と同じ要領でつくられますが、碾茶は蒸した後に揉まず、乾燥させるため、青のりやあおさのような形をしています。抹茶は、碾茶を石臼で挽いたものです。愛知県西尾や京都宇治が主な産地です。福岡県八女市(星野村、黒木町他)でも玉露の生産のノウハウを生かして、碾茶の生産が盛んになっています。

近年では、鹿児島県でも碾茶をたくさん生産(全国2位)するようになっています。海外でも抹茶の需要が高まっているので、今後もこうした動きが加速しそうです。

 

 

煎茶(※9)・玉緑茶(※10)の違いは?

ずばり、茶葉の形の違いです。まっすぐな形が煎茶、曲がった形が玉緑茶(たまりょくちゃ)。

煎茶(荒茶)は最終工程に「精揉(せいじゅう)」という茶葉を針状に整える工程があります。玉緑茶は、精揉がなく、丸く曲がった形になります。(玉緑茶には、蒸し製玉緑茶と釜炒り茶があります。)

日本では、煎茶が主流となっていて、玉緑茶は、主に佐賀県や熊本県、その他鹿児島県の枕崎市や静岡県の伊豆地方などで生産されています。

別名として、煎茶を「のび」、玉緑茶を「ぐり」と呼ぶこともあります。

煎茶:針のような形状をしている玉緑茶(別名 ぐり茶):曲がった形状をしている

普通煎茶(※14)・深蒸し茶(※15)・特蒸し茶(※16)とは?

違いは、蒸し具合です。

普通煎茶は、通常30秒から40秒ほど蒸気を当てて製造されます。深蒸し茶は、そのおよそ2~3倍ほど長く蒸します。特蒸し茶は、さらに長く蒸したお茶です。長く蒸すことで、茶葉の成分が溶けだしやすくなり、水色は濃い緑に、味はまろやかになります。香りや渋みは、蒸しの浅いお茶の方が強くなります。

左:普通煎茶 右:深蒸し茶

関連記事:普通煎茶と深蒸し茶の違い

釜炒り茶(※7)

嬉野製 釜炒り茶 最高級品 珍しい被覆栽培 おくみどり

緑茶は、生葉を蒸してつくる「蒸し製」の緑茶の他に、ごくわずかに「釜炒り製」があることは、お話ししました。「釜炒り茶」とは、摘んできた生葉を大鍋で炒ってつくります。さっぱりとした味と釜香と言われる香ばしさが特徴です。水色は、黄色っぽく出てます。茶葉が白っぽいものもありますが、白カビではありません。逆に良質な釜炒り茶として知られています。

 

写真の釜炒り茶:嬉野製 被覆栽培した最高級品 品種はおくみどり 。

日本では、現在、九州の一部の地域(嬉野、熊本・宮崎の山間部)でのみつくられています。嬉野の釜炒り茶は、中国から伝わり大きい丸釜で炒ります。熊本・宮崎の釜炒り茶は、加藤清正の朝鮮出兵の機に伝わり、青柳茶とも呼ばれています。

中国の緑茶は、釜炒り茶です。中国茶=烏龍茶と考える日本の方も多いと思いますが、中国本土では、釜炒りの緑茶が最も多く生産されているお茶の種類になります。

 

加工茶したお茶※8

玄米茶(※18)

出来上がった煎茶などを再加工したお茶です。玄米茶(※18)は、煎茶(または玉緑茶)を半分と米を炒ったもの半分加えた混ぜ合わせたお茶です。炒った米が香ばしく、飲みやすいお茶になります。茶葉は、一般的に番茶を使用する場合が多いようです。また、玄米茶に抹茶を加えた「抹茶入り玄米茶」も人気です。

玄米茶

ほうじ茶(※19)

番茶などを高温(約300℃)の釜で炒ってつくられます。くき茶を焙じたくき(棒)焙じも同様です。茎の部分は、高温でポップコーンのように膨張して量(かさ)が増します。非常に香ばしく、近年、ほうじ茶のピラジンという成分にリラックス効果があることが知られてきました。一般的に苦くて渋い三番茶や秋冬番茶などを原料としますが、一番茶を使用したものは上質なものとされ、味わいも優れています。

ほうじ茶の茶葉 香ばしい香りが立ち込める

写真:お茶の山麓園のほうじ茶

各種お茶の県別の生産量を知りたい方は、全国茶生産団体連合会(平成31、令和元年茶種別生産実績)をご参照ください。

その他の日本茶の種類。

荒茶から仕上げ茶までの製茶工程
※図 荒茶から仕上げ茶までの製茶工程

荒茶煎茶などを仕上げる工程で、出来上がったお茶を仕上げ茶(本茶)、その他を出物と呼びます。茶業者間では、出物のうち、葉の大きいものを「頭(あたま)」、くきの部分を「棒または木」、芽茶や粉茶を「浮」などと呼んでいます。

 

そもそも、荒茶とは?

荒茶の写真

農家が出荷するお茶を「荒茶(あらちゃ)」と言います。荒茶を買いつけた茶業者(主に茶問屋)は、茎や粉を取り除き、火入れと呼ばれる工程で再乾燥し、一般に流通する仕上げ茶になります。

 

くき茶

取り除かれた茎の部分を多く含まれるお茶を「くき茶」といいます。地域によっては、「白折(しらおれ)」、「かりがね」、「棒茶」などと呼びます。茎の青っぽい香りと、すっきりとした味わいが特徴です。

ぐり茶のくき茶(白折)

 

粉茶

粉茶とは、荒茶を篩(ふるい)にかけて小さい茶葉を集めたものです。お茶に出すと濃いお茶になります。お寿司屋さんの「あがり」というお茶は、粉茶のことです。最近では、粉末茶を使用する場合も多くなりました。急須で淹れると急須が詰まりやすくなるなどの欠点はあります。

・参考:詰まった急須の解決策

芽茶

茶葉の芽や葉の先端部分を集めたお茶。味は本茶に劣らず、出物のため安価な分、お買い得な面がある。

 

粉茶と粉末茶、抹茶との違い

粉茶の茶葉

 

 

 

 

粉末緑茶(挽いた茶葉)

 

 

粉茶は、細かい茶葉。粉末茶は、煎茶などを挽いたもの。粉末茶は水に溶けますが、粉茶は溶けないため、茶漉しなどを使用する必要があります。粉末茶と抹茶の違いは、抹茶は碾茶を原料とし、粉末茶は煎茶などを原料としていること。お値段的には、粉茶が安く、加工が必要な粉末茶が高価で、原料が高い抹茶が最も高価になります。

 

日本茶の分類としては以上になりますが、お茶の特色としては、産地や品種によっても大きく違いがあります。有名なお茶の産地は、静岡茶、宇治茶、狭山茶、八女茶、嬉野茶、鹿児島茶などがあります。品種は、やぶきたが最も多く、次いでゆたかみどり。高級品種として「さえみどり」などがあります。また、品種は、早生や晩成、煎茶用、抹茶用、紅茶用など、お茶の収穫時期や用途によって様々なものがあります。

参考 その他の品種:べにふうきあさつゆさやまかおりおくゆたかつゆひかり

新茶 新芽

一番茶・二番茶・三番茶・秋冬番茶とは、どんなお茶?刈番とは?

一年の最初、時期にして4月下旬~5月中旬に摘まれるのが一番茶、2番目、5月末~6月にかけて摘まれるお茶が二番茶。秋冬番茶は、文字通り秋頃に摘まれるお茶です。一番茶は、時期には「新茶」と呼ばれ、二番茶以降のお茶を総称として「番茶」と称します。

番茶の茶葉とお茶

品質的には一番茶が最も優れ、次いで二番茶、三番茶の順です。一番茶は、うま味の素であるアミノ酸を多く含み、二番茶、三番茶はカテキンが多いです。

他に「刈番」と呼ばれるお茶もあります。一番茶を摘んだ後、二番茶を摘む前に、遅れ芽を刈り揃えます。これらが、刈番です。茶葉が縒れておらず、チップ状になっている物が多く、玄米茶や安価なお茶などの原料となります。

・詳しくは、「一番茶と二番茶の違いは?」で解説しています。

・緑茶は、種類によって温度や淹れ方が違います。別ページで適温などを解説しています。

・お茶の入れ方、出し方などのマナーについては、別ページご覧ください。

 

半発酵茶(※3)とは? 烏龍茶が日本でおなじみ

烏龍茶などで知られる中国茶が、半発酵茶になります。中国では、白茶や青茶などと呼ばれます。

烏龍茶

白茶は、茶を摘んでしばらく放置して酸化発酵を促す萎凋(いちょう)という工程の後に乾燥させてつくる、弱発酵茶。日本では、あまり馴染みがないかもしれません。上品な香りと、甘みの残る後味が特徴。産地は、福建省で白毫銀針、白牡丹などが有名。

一方、「青茶」は、発酵度合いにして20%~80%と幅が広く、包種茶など発酵の軽いものから、凍頂烏龍茶や鉄観音(発酵が中程度)、さらに発酵が進んだ東方美人などがあります。半発酵茶でも発酵が軽いものは、緑茶のように黄色みかかったグリーン色をしています。半発酵茶である青茶は、中国の福建省や台湾などで生産されています。

お茶を摘んで、時々錯乱してしばらく放置し(萎凋)、その後揉んで発酵を進めてから、乾燥します。

半発酵茶は、発酵による香りの変化が楽しめます。

 

発酵茶(※)とは? 最も世界で飲まれているお茶

紅茶と茶葉

発酵茶とは、いわゆる紅茶のことです。世界で最も多く飲まれているお茶です。元々は中国が発祥でイギリス人に好まれたことから、やがて植民地でも生産されるようになり、世界中に広がりました。

最も、発酵が進んだお茶で、最も香りが高く、お茶の色合いは赤褐色です。これは、カテキンが酸化によってテアフラビンやテアルビジンなどに変化することで起こります。

インドのダージリン、アッサムやスリランカ、ケニアなどが生産量の多い地域です。

紅茶は、ストレートで飲むだけでなく、砂糖を添加するほか、ミルクティー、ハーブティーなど多様な飲み方があります。

紅茶の等級

また紅茶は、形によって等級(品質でなくあくまで形状)が分かれています。好みに合った産地と等級を選ぶとよいでしょう。

 

後発酵茶(※) 微生物で発酵させたお茶

雲南省 プーアル茶 茶葉

これまでお伝えしたのは、酸化発酵によるお茶の種類でしたが、後発酵茶は、カビ(菌)やバクテリアによる発酵によってできるお茶のことです。あまり馴染みがない方には、カビ(菌)や微生物と聞くと印象が悪く聞こえますが、お酒や味噌の「こうじ」や漬物のように考えてください。

中国では黒茶と呼ばれる、プーアル茶(普洱茶)が主な後発酵茶です。主に雲南省で生産されています。まず、中国の緑茶(釜炒り茶)と同じように、炒って酸化発酵を止め、その後、茶葉を積み上げて水をかけ、多湿状態にし、20日くらいカビ付け発酵させ、天日干し(乾燥)して出来上がります。普洱茶は熟茶と生茶がありますが、後発酵茶は「熟茶」の方です。脂肪分解酵素が多く、油を多く使用する中華料理に適したお茶です。

 

日本にも、ごくわずかでほとんど流通していませんが、後発酵茶があります。碁石茶(※27)や阿波番茶(※28)、バタバタ茶などです。碁石茶は、その名の通り碁石のような形をしており、最初にカビを付けて、その後漬物と同じように樽に入れて石を載せ、数週間後に天日干しして完成です。

阿波番茶は、最初から漬物のようにして作ります。

カビを付けるお茶は、カビっぽい香りがし、漬物のようにして作るお茶は、漬物のような酸味があります。いずれも特徴のあるお茶です。

 

 

お茶の種類のまとめ

お茶は、ツバキ科のお茶の木から摘まれたもので、発酵の有無や程度、加工によって様々で多くの種類があることがわかると思います。ここでは、日本茶について多く解説しましたが、その一つ一つが奥深く、産地や品質によっても違いが大きいことを心に留めておいてください。本当に様々なお茶があるので、好みや気分に合わせて、お茶を飲み合わせるのもよいでしょう。

日本茶は、日本食に合い、中国茶は、中華料理に、紅茶は洋菓子と相性が良いのも、それぞれの風土と食文化が、お茶のスタイルを作り上げてきたからでしょう。日本茶は、中国やヨーロッパだと、軟水と硬水の違いなどで本来の味を発揮できません。中国茶や紅茶は、硬水でも美味しく飲めるように、香りを重視したお茶になっています。

このようにお茶は千差万別で、飲まれる国や地域によって様々な種類があります。アジア・ヨーロッパなど歴史や風土を想像しながら、お茶を楽しむのも一興です。

また、お茶には様々な健康成分があります。お茶の種類、品種などによって成分が大きく異なり、健康効果も様々。嗜好品として楽しむだけでなく、機能性を考えて飲み分けるのも、これからのもう一つの飲み方かもしれません。

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