お茶の生産量が日本一の産地である静岡県。実は、静岡県では90%以上が「やぶきた」という品種を生産しています。静岡県で発見され、生産性が安定し香味に優れた品種であることから、1955年に静岡県の推奨品種になったことがきっかけです。やぶきた種は全国的にもその後急速に広まり、現在では生産量の75%を占める言われています。
しかし、お茶の品質は摘むタイミングが重要で、一度に収穫できる量も限られていることから、早生品種や晩成品種なども推奨され、また、嗜好品であるため味わいの多様性も必要なことから、様々な品種が存在しています。
登録品種だけでも72種以上あり、品種改良によって優良品種も多く誕生し、やぶきた以外の人気品種も増えてきました。
そこで、どんなお茶の品種が消費者にとって価値が高いか?ということをテーマに検証してみました。お茶を買う時の目安にしていただければ、幸いです。
先程、説明のとおり、静岡県はやぶきた種が圧倒的に多いため、第2位の生産地であり、やぶきた種の依存性の低い鹿児島県のデータを元に主要7品種の価格差を調査しました。
品種名 | 令和元年(2019年) | 平成30年(2018年) | 2年間平均 |
ゆたかみどり | 129% | 111% | 120% |
さえみどり | 187% | 153% | 170% |
あさのか | 124% | 113% | 119% |
あさつゆ | 126% | 116% | 121% |
やぶきた | 100% | 100% | 100% |
かなやみどり | 80% | 82% | 81% |
おくみどり | 119% | 131% | 125% |
*上の表はやぶきた種を100とした場合の価格の割合です
年度によって茶品種の出来具合(品質差)や相場(収量と需要)が異なるため、2018年と2019年産の一番茶で比較しました。
「さえみどり」が2018年~2019年の2年平均(一番茶)でやぶきたと比べて170%の平均価格となっていることから、最も高値で取引されている品種であることがわかります。次いで2年平均が125%である「おくみどり」、そして「あさつゆ」、「ゆたかみどり」、「あさのか」は2年平均にすると、ほぼ同じで120%前後となっています。
逆に「かなやみどり」は81%と大きく安値で取引されていることがわかります。
価格価値は、希少性や需要によっても大きく変わるため、価格=品質と同じというわけではありませんが、やぶきたの1.7倍のさえみどりが群を抜いて高価な品種と言えます。ある機関の報告書でも55品種中で「さえみどり」が最も高い評価を得たことから、価格価値と品質価値において高価で高品質な品種と言えるでしょう。
意外なことに、天然玉露と呼ばれる「あさつゆ」が生産量の多い「ゆたかみどり」と同額なのは、老木化が原因の一つと考えられます。残念なことに、年々「あさつゆ」の品質の低下を感じられます。
このほかにも、「つゆひかり」「さえあかり」「きらり31」他、優秀な新品種が多く誕生してきていますが、まだまだ生産量が十分でなく、比較できるほどの収量でないため、これからに期待です。さえみどりを親にもつ品種も増えてきているため、「さえみどり」を超える新品種となるかが楽しみです。
以上、どんなお茶の品種が最も高価なのかの検証でした。
*表のデータは、品種の多様性のある鹿児島県に限定していて、全国版ではないこと、最新の2年間という期間の短いデータであることは、ご留意ください。また、高価なお茶をテーマとしているため、2番茶以降のデータや比較はありません。
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