令和米騒動以上の急騰!茶業界に激震が起こっている。
令和7年ド取扱実績8/31時点 JA県経済連茶事業部 第19報 R7.9.8より
後半に行くほど上げ幅が拡大しました。単年の“高い年”というより、需給の組み替えが起きている指標と受け止めるのが妥当です。
秋冬番茶についても、ヤフートップニュースで以下のように紹介
静岡茶市場で異常事態「いくらなんでも高すぎる」 県産秋冬番の初荷 落札額が前年から4倍の1380円に
いつになったら、天井を打つのか?未だわからない状況。
鹿児島県の茶相場は、ちゃぴおんどっとネットで確認できます。
萌芽・伸長の遅れで初期出荷が細り、序盤からタイトに。4月、5月寒い日が続き、芽の伸長がゆっくりとなったため、小さい芽で摘むことが多く、品質は高かったが、収量が減少したのも一因。新茶の摘採が例年より遅いことで、各小売店の新茶売り出しまでのタイミングがタイトとなり、高値圏になったというのも、高騰の理由の一つにもなった。
輸出・訪日消費が継続的に拡大。製造現場では煎茶→碾茶・簡易碾茶への切替が増え、リーフ用の出来高が相対的に縮小。世界の需要に日本の抹茶生産は全く追いついておらず、急激な円高等起こらなければ、更なる高値圏も予想される。抹茶の原料である碾茶や簡易碾茶の生産が増えれば、増えるほど、煎茶が減少するため、お米と同じく量の不足による高騰が続いている。
今後3~4割が有機へ。転換期は収量・品質の振れが生じやすく、市場への上場が安定しにくい局面が続きます。有機転換で(*1)生産量が減少し、市場で流通しているのは主に慣行(有機でない)の煎茶のため、慣行の割合が減ることで煎茶が不足する要因になっている。
(*1)有機(JAS有機)への転換直後は慣行比で収量が2~4割落ちやすく、安定運用できると“慣行の70~90%”に戻す(あるいは並ぶ)ケースが多い
メジャーリーグでおなじみの大スターがペットボトルのラベルになるなど、話題性の高いペットボトル需要が二番茶以降の行き先を決める牽引役に。市場でスーパー売り用煎茶(深蒸し茶)の上場がなくなったことで、煎茶の不足が危機的に。
その結果、家庭用リーフの二番茶以降が市場に出にくい構図に。副産物の白折・粉茶・ほうじ茶も連鎖的に薄くなります。
いずれも単独では“説明し切れない”要因ですが、重なった結果としての相場という見立てが現実的です。
“悲観”ではなく、構造に合わせて役割を変える局面と捉えるのが建設的です。
原料(荒茶)だけでなく、選別・火入れ・包材・物流のコストも同時上昇。
小容量化で表面価格を抑える工夫は可能でも、100g換算では従来水準の維持が難しいのが実情です。
・最低賃金の大幅な引き上げで、資材、加工賃、人件費などのコストがアップ。
・2025年の碾茶や簡易碾茶が高騰しているのを見て、農家さんが煎茶をつくらず、一番茶は、2500円~2000円後半が最低価格となり、仕上げて100g売りにすると1000円程度の販売価格になります。二番茶は、2025年は煎茶用の茶葉がほとんど流通しなかったのを考えると、500円の煎茶が出回るのは考えにくいことになります。
最後に、茶販売業者としては、茶の価格高騰が消費者の方のお茶離れにならないことを祈っております。お茶の新しい価値、スタイルの発見が必要と考えます。