お茶のイメージ
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緑茶の美容効果

***美肌効果、日焼け、肌の老化防止***

 

紫外線は老化の一因

 

ふと、郷ひろみさん達がテレビで、若さの秘訣は「日焼けしないことです」とおっしゃっていたのを思い出しました。

近年の研究では、年齢による皮膚の老化よりも、紫外線に当たることで老化する要因の方が大きいことがわかってきています。

顔の皮膚よりも日のあたらないワキやお尻の部分の方が確かに若く見えます。 では、紫外線をどう防ぐか?

肌の日焼け

実は、お茶のカテキンはかなりの日焼け防止効果があるのです。市販の緑茶成分が入ったローションや化粧品が夏に人気なのもこのためです。実は、塗るだけでなく飲んでもOK. 紫外線の肌への侵入を防ぎ、メラニンの生成を防ぐことでシミ、そばかすを予防します。

日焼けとは?肌に紫外線が当たると、皮膚細胞が急激に酸化することで増殖能力低下、つまり細胞の活性が弱まり新陳代謝が下がります。皮膚細胞の元気がなくなり新しい細胞ができにくくなると、メラニンも蓄積して肌が黒くなり、皺も増え、炎症の回復が遅くなり、やけどみたいな症状となります。←これが日焼けのメカニズムです。

カテキンは、紫外線による細胞の酸化を防いで、細胞の元気を維持することで、美白を維持し、炎症(日焼け)からの回復を早くします。

また、カテキンはメラニン色素をつくる「チロシナーゼ」という酵素の働きを抑えることで、しみ、そばかすになるのを防ぎます。さらには、カテキンの濃度が高いほど酵素の働きを抑える効果も増加するそうです。つまり、たくさんお茶を飲めば肌が黒くなりにくくなるということです。

 臨床試験では、緑茶を飲むグループと飲まないグループに同じ量の紫外線を当てたところ、飲んだグループは25%日焼けが少なかったという結果がございます。(オーストラリアの臨床試験)

 

シミ、ソバカス

また、レモンの4倍も多いビタミンCはコラーゲンの生成作用があり、肌にハリをもたらし、シワ対策に効果的です。

 ↓下の図は肌の断面。コラーゲンが少なくなることで皺になる様子です。

肌の断面図 コラーゲン低下による皺

 

ホルモンバランス異常の予防と改善

女性が更年期になると急に皺が増えたりしますが、女性ホルモン(エストロゲン)が低下することで皮膚が老化することが原因です。男性の頭が禿げる(脱毛症)もアンドロゲンという男性ホルモンの異常によるものです。若い人でもニキビが異常にできるのはホルモンバランスの崩れが一因と考えられています。
つまり、ホルモンバランスの異常は肌のトラブルの大きな原因ということです。
緑茶のカテキンは、これらのホルモンバランスの異常を予防、改善する働きがあることがわかっています。


よく緑茶を飲む人は肌が綺麗といわれるのは、きっとこれらの効果が現れているからなのではないでしょうか?

男性にも必見!なんと育毛まで効果がある

前述の男性ホルモンバランスの改善で、脱毛を予防する効果があると説明しました。
毛嚢細胞・毛乳頭細胞
加えて、エピガロカテキンガレートが、毛嚢(毛包)細胞の育毛と毛乳頭細胞の増殖を促進することがジョージア工科大学(Kwonら)などの研究で証明されました。
毛嚢(毛包)とは、頭皮中の毛を包んでいる部分で毛が抜けないようにしっかり支える部分。育毛に重要な役割を担っています。
毛乳頭細胞は、髪の毛が生まれてくる部分。これが増殖するということは髪の毛が増えるということです。

お茶を飲むことで、ホルモンバランスを改善し、毛嚢を発達させることで抜けにくくし、毛乳頭細部を活性化することで毛が生えてくるなんて、トリプル効果ですね。
 

*** 酸化が老化の原因 ***

鉄パイプが錆びれば、強度ボロボロは低下し、詰まったり、見た目も悪くなりますよね。人間の細胞にも、艶がなくなったり、皺が増えたり、血管が詰まったりと同じことがいえます。

老化の大きな原因として、細胞の酸化というのが大きな要因と考えられています。

錆びた鉄

 

人の細胞の酸化は、活性酸素によるものです。もちろん人の細胞自体にも活性酸素から防ぐ働きがあるのですが、抗酸化成分のある食品を積極的に取り入れることで、その働きを強化することができます。

 

抗酸化食品

***お茶の抗酸化作用***

 

食品の一括表示(原材料)に酸化防止剤に「ビタミンC」と書かれているのをよく見かけます。ビタミンCには抗酸化作用があるためです。「ビタミンC=抗酸化物質」とか「肌の老化防止に効きます」と大きな声で公言しても、薬機法(薬事法)違反にならない、厚生省お墨付きの効果なんです。

ビタミンC

 

もちろん前述のとおり、緑茶にもビタミンCは多く含まれますので、ビタミンCの抗酸化作用も期待できます。

しかし、それだけでなく、緑茶のカテキン、特にエピガロカテキンガレード(EGCG)というカテキンの一種には強力な抗酸化作用があるんです。なんと前述のビタミンCやビタミンEの数倍から数十倍の抗酸化作用があるそうです。植物のポリフェノールなかでも最も強力と言われています。

 

色々と抗酸化作用のお茶が売ってあったりしますが、結局は緑茶を飲めばいいのだ…。という結論です。

 

老化の原因は細胞の糖化にもあり

細胞の糖化というのを聞いたことありませんか? たんぱく質と糖が結びついたものを「AGE(最終糖化産物)」といいます。

例えばコラーゲンが糖化すると褐色になり、弾力が失われ脆くなります。皮膚付近だと褐色になることで、シミやクスミ、弾力がなくなることで皺や弛(たる)み、血管だと動脈硬化などを引き起こします。骨だと骨粗鬆症だけでなく、カルシウムが血液に溶け出すことで、血管の石灰化(動脈硬化)の一因にもなります。

人間の体温と血中の糖分が反応して起きるので、年齢を重ねれば細胞のAGE化(老化)は避けられません。しかし、血糖が高いと余った糖分がたんぱく質に結合してAGE化してしまうので、高血糖が老化の大きな原因となっています。

特に、すきっ腹にいきなり甘いものを食べるなどの急激な血糖値上昇が、AGE化を加速させます。

 

食中にお茶を飲むと、お茶のカテキンが唾液や小腸の消化酵素の働きを抑えることで、消化を遅らせることで血糖値の急上昇を抑制します。アメリカの動物実験だと空腹時の血糖値が17%低下し、インスリン値も65%低下したそうです。

関連記事】アンチエイジング、身体の酸化と糖化について

まとめ

元来、お茶の木は紫外線や病原菌などから身を守るため、カテキンというすごい成分をつくっているのです。お茶の木が作ったカテキンを人間が摂取することで、紫外線から皮膚を守ったり、アンチエイジング、細胞が酸化して老化するのを抑制したり、抗菌作用により病気などから身を守ってくれるなど、様々な効能・効果が得られるということです。

また、お茶にはカテキン以外にも人に役立つ栄養がたくさん詰まっています。

 

お茶を飲む人は、色白の人が多い、肌がきれいなど言われるのも、このおかげかもしれません。そういえば、世の中髪の毛が薄い方をよく見かけますが、茶業関係者で禿げている人をあまり見かけないような気もします。

私もお茶屋だからというわけでなく、アンチエイジングに興味があるので、それが目的でコツコツと緑茶を飲んたりします。

体にいいとわかれば、もっと飲みたくなるし、好きになってより美味しく感じるものなんです。

お茶を飲む場合、カテキンは数時間(24時間以内)で体外に排出されます。効果を持続させるには、こまめに飲んだ方が良いでしょう。

皆様も是非お茶をたくさん飲んで、若くきれいな肌と健康を目指してみてください。

 

 

 

抗酸化作用が強い緑茶

参考文献

参考文献:British Journal of Nutrition,

    :緑茶と健康のメカニズム 機能効用ナビゲーション2013

    :カテキンの秘めたるパワー 2008 年 8 巻 9 号 p. 371-378

    : 0. Kwon, J. Han, H. Yoo, J. Chung, K. Cho, H. Eun & K.
     Kim, Phytomedicine, 14, 551-5 (2007).

    :ポリフェノールのメタボリックシンドローム予防効果の可能性と問題点

 

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