スギ花粉と花粉症、アレルギー対策について

スギ花粉とは?

スギ花粉は、全国に広く そして最も多く馴染みのある針葉樹「杉」の花粉です。(北海道を除く)

杉は、中生代、恐竜の栄えた時代から登場している比較的古くから続いている樹木です。説明はいらないと思いますが、建築の木材など、日本でも古くから利用されています。最近は健康住宅の建材として使用されているメーカーさんもいらっしゃいます。

 

北海道であまり花粉症の人がいないのは、杉が少ないからという理由です。北海道出身の方が上京や転勤などで、初めて花粉症が発症したという人が多いこともこのためです。

 

スギの花は美しくない、風媒花

杉には、雄花と雌花がありますが、花粉が放出されるのは、雄花です。花と言っても、観賞用の花のように、鮮やかな色や綺麗な花びらや香りなどもありません。

虫などをおびき寄せて受粉をするような花ではなく、風媒花といって風で雄花から花粉を飛ばし、雌花に受粉する花なのです。だから、いい香りも、見た目の美しさも必要ないのです。

なぜ?スギ花粉が広範囲に飛ぶのか?

つまり、スギ花粉は、繁殖のために、風でできるだけ遠くに飛ぶようできているのです。さらに、通常の花は虫などを使って受粉するため、虫が運んでくれるだけの少しの花粉で済みますが、風媒花は狙い撃ちでないため、広範囲に散布する必要があります。そういうわけで、花粉の量が非常に多いという特徴があります。一本の木でなく、雄花ひとつでなんと40万個の花粉が作られるのです。

花粉の多い時期と年

2月~4月にかけて開花するため、スギ花粉にアレルギーがある方は、この期間注意が必要です。「今年はスギ花粉が〇倍です」などニュースなどの報道で聞くことがありますが、夏に猛暑や日照時間が長いと、翌年の春(2~4月の開花時期)に多く花粉が飛散する傾向にあります。

スギ花粉アレルギーについて

アレルゲンとよく耳にしますが、スギ花粉が身体にとって異物であるため、アレルゲンとして認識されると、Ige抗体が排除しようと活動を始めます。

Ige抗体が、目や鼻の粘膜の肥満細胞と結合すると、ヒスタミンという物質を放出します。ヒスタミンは炎症物質とも呼ばれますが、くしゃみや鼻水を出すことで、異物であるアレルゲンを排出しようという働きです。

これが、くしゃみや鼻水の原因です。

花粉のアレルギー対策について

1.花粉を避けることが重要です。窓を開けない、開ける場合は網戸やレースのカーテンで侵入を減らすなどの対策が必要です。

2.マスクなど、体内に入ってくる花粉を減らす対策をとる。

4.食物繊維を多く摂取することも効果的です。アレルギーは、上で説明した通り、免疫細胞の異常な活動によるものです。免疫細胞は、実は大腸と深く関係があることが最近の研究で分かってきました。食物繊維を多くとることで、腸内環境を整え、免疫細胞の働きを正常に保つように心がけましょう。

と免疫の関係について参照

5.アレルギー薬など、医師に処方してもらう。副作用を気にする場合や薬の使用を避けたい場合は、アレルギーに効果的なお茶などがおすすめです。

 

  • べにふうき緑茶: 苦いですが効果は高く、多くの方が利用しています。機能性表示食品として販売されているものもあります。
  • 甜茶:甘いお茶ですが、カロリーはほとんどありません。昔から知られた民間療法です。
  • シジュウム茶:グァバの一種。葉をお茶にします。癖はなく、飲みやすいのでお勧めです。南米で古くから民間療法として利用されていたそうです。その他の効能のひとつにポリフェノールが糖の吸収を抑え、食前に飲むと血糖値の上昇も緩やかにします。
  • ペパーミント:花粉症の予防ではなく、鼻粘膜の炎症を緩和してくれます。

べにふうき茶の花粉症に対する効果については、別ページで詳しく解説しています。

シジュウムの抗アレルギー作用については、北中教授が本を出版されています。

 

まとめ

日本では、春先に花粉症の症状を訴える人は62.3%と言われ、仕事や快適な生活の障害となっています。

※平成28年度花粉症患者数実態調査

スギ花粉とは何なのか?どのようにして飛散するのか?を知ると、対策もわかってきます。

特に、べにふうき他、紹介したお茶などを飲むことは、花粉症の対策になるだけでなく、日々の健康にも役立ってくれるので、おすすめです。

自分が試してみて効果的で続けやすい花粉対策をしっかり行い、快適なライフをおくってくださいね。

 

お茶の山麓園