あずき茶を購入するとき、ティーバッグと粉末のどちらを選べばよいか迷う方も多いのではないでしょうか。
どちらも原料は小豆ですが、飲み方と摂取できる成分には大きな違いがあります。
ティーバッグは、小豆からお湯に抽出された成分を飲む「お茶」です。
粉末は、焙煎した小豆を細かく粉砕し、水に溶けない部分も含めて摂る「食品」に近いものです。
そのため、単純にどちらが優れているとはいえません。
先に結論
普通のお茶として、すっきり手軽に飲みたい方
ティーバッグがおすすめです。香ばしく、粉っぽさがなく、食事や毎日の水分補給にも取り入れやすいタイプです。
小豆を丸ごと摂り、ラテや料理にも使いたい方
粉末がおすすめです。不溶性食物繊維、たんぱく質、でん粉など、抽出液では摂りにくい部分も一緒に活用できます。
知りたい内容からお読みください
| 比較項目 | ティーバッグ | 粉末 |
|---|---|---|
| 基本的な違い | 小豆からお湯に抽出された成分を飲む | 焙煎した小豆を粉末ごと摂る |
| 味 | 香ばしく、澄んだすっきりした味 | 小豆の風味が濃く、コクと厚みがある |
| 口当たり | 粉っぽさがなく飲みやすい | 粉っぽさや沈殿がある |
| ポリフェノール | 熱水に溶け出すフラボノイド類を飲料として摂りやすい | 小豆に含まれる成分を粉末ごと摂る |
| 食物繊維 | 不溶性食物繊維の多くはティーバッグ内に残る | 不溶性食物繊維を含む粉末を摂取できる |
| たんぱく質・でん粉 | 多くは原料側に残る | 粉末に含まれる分を摂取できる |
| 手軽さ | 煮出した後に取り出すだけ | 混ぜるだけだが、沈殿したら混ぜ直す必要がある |
| 持ち運び | 1包ずつ持ち運びやすい | 容器や計量スプーンが必要 |
| 用途 | 温かいお茶、冷茶、日常の水分補給 | お茶、ラテ、ヨーグルト、菓子、料理 |
| 向いている方 | 飲みやすさと継続しやすさを重視する方 | 丸ごとの成分や使い道の広さを重視する方 |
ティーバッグでは、焙煎した小豆にお湯を注ぎ、水に溶け出した香味成分やポリフェノール類などを飲みます。
水に溶けにくい不溶性食物繊維、たんぱく質、でん粉などの多くは、ティーバッグの中に残ります。
その代わり、粉っぽさがなく、澄んだ飲み口で、毎日のお茶として続けやすいのが利点です。
粉末は、焙煎した小豆を細かく粉砕したものです。
お湯に溶ける成分だけでなく、水に溶けない食物繊維や、たんぱく質、でん粉などを含む粉末そのものを摂取します。
ただし、砂糖や塩のように水へ完全に溶けるものではありません。液体の中に細かな粉が分散し、時間がたつと沈殿します。
乾燥小豆は、食物繊維、たんぱく質、カリウム、鉄、マグネシウム、ビタミンB群などを含む食品です。
文部科学省の日本食品標準成分表によると、乾燥小豆100gには、次の成分が含まれています。
| 乾燥小豆100g当たり | 成分量 |
|---|---|
| 食物繊維総量 | 24.8g |
| たんぱく質 | 20.8g |
| カリウム | 1,300mg |
| マグネシウム | 130mg |
| 鉄 | 5.5mg |
| ビタミンB1 | 0.46mg |
ただし、この数値は焙煎前の乾燥小豆を100g食べた場合の成分値です。
あずき茶粉末は1回に2~3g程度を使用することが多く、100gの成分値をそのまま1杯分として考えることはできません。また、焙煎によって成分量が変化する場合があります。
「粉末は栄養を丸ごと摂れる」の意味
100g分の栄養を一度に摂れるという意味ではありません。
ティーバッグの抽出液では残りやすい食物繊維、たんぱく質、でん粉などを、使用した粉末の量に応じて一緒に摂れるという意味です。
ポリフェノール類は、ティーバッグと粉末の両方に関係する成分です。
小豆の熱水抽出物を調べた研究では、カテキン、カテキン配糖体、ルチンなど、13種類のフラボノイド類が確認されています。
このことから、小豆のポリフェノール類の一部は、お湯で煮出した液にも移ることが分かります。
ティーバッグは、水に溶け出したフラボノイド類を、すっきりした飲料として摂れるのが利点です。
粉末のようにカップの底へ沈殿しにくいため、抽出液を最後まで飲みやすく、毎日の飲み物として続けやすい特徴があります。
粉末は、抽出液へ移った成分だけでなく、小豆の皮や内部に残る成分を含む粉末そのものを摂取します。
小豆の皮にはポリフェノールが多く含まれるため、小豆そのものを活用したい方には粉末が向いています。
小豆にはサポニンが含まれることが知られています。
しかし、小豆の熱水抽出物に関する研究では、サポニンは水に溶出しにくく、煮汁に含まれる量も少ないことが示されています。
そのため、ティーバッグの主要な抽出成分としてサポニンを強く打ち出すより、フラボノイドやポリフェノール類に注目する方が適切です。
ティーバッグと粉末の栄養面における大きな違いが、食物繊維です。
食物繊維の中でも、水に溶けにくい不溶性食物繊維は、ティーバッグで煮出しても、その多くが原料側に残ります。
粉末は小豆を細かく粉砕しているため、粉末ごと飲んだり食べたりすれば、不溶性食物繊維も一緒に摂取できます。
ただし、1回に使用する粉末が2~3g程度であれば、食物繊維の摂取量もその使用量に応じたものです。
あずき茶粉末だけで、一日に必要な食物繊維をすべて補えるわけではありません。野菜、果物、穀類、豆類などを含む食事の中で活用するのが現実的です。
ティーバッグでも出がらしを食べれば活用できます
ティーバッグで煮出した後の小豆には、食物繊維などが残っています。
出がらしを料理や菓子に利用すれば、ティーバッグでも小豆を無駄なく活用できます。詳しくはあずき茶の出がらし活用方法をご覧ください。
小豆の煮汁は、古くから利尿やむくみを目的として利用されてきたとする文献があります。
小豆に含まれるカリウムは、体液の浸透圧を調整する働きに関わるミネラルです。
このような背景から、あずき茶は、むくみが気になる方から関心を持たれることの多い飲み物です。
古くから利用されてきたのは、小豆を水で煮た「煮汁」です。
その意味では、焙煎した小豆をお湯で抽出して飲むティーバッグは、伝統的な利用方法に比較的近いといえます。
水分を一緒に摂れるため、毎日の飲み物として取り入れやすいことも利点です。
粉末では、抽出液だけでなく、食物繊維やたんぱく質などを含む小豆の粉末を一緒に摂取できます。
ただし、小豆を丸ごと摂れることと、むくみへの働きが強いことは同じではありません。
どちらがむくみに優れているかは、直接比較されていません
一般的なあずき茶について、ティーバッグと粉末を比較し、むくみへの違いを確認した十分なヒト試験は見当たりません。
ティーバッグと粉末のどちらか一方に決めるより、飲みやすく継続しやすい方を選ぶのが現実的です。
なお、むくみは塩分の摂りすぎ、長時間同じ姿勢でいること、運動不足などでも起こりますが、心臓、腎臓、肝臓などの病気が関係することもあります。
急に強くむくんだ場合、片足だけが腫れた場合、息苦しさや痛みを伴う場合、むくみが続く場合は、飲み物だけで対応せず医療機関へご相談ください。
腎機能の低下などによりカリウム制限を受けている方も、医師や管理栄養士へご確認ください。
ティーバッグは、小豆の香ばしさと、ほんのりとした甘い風味を楽しめます。
粉末が入らないため口当たりが澄んでおり、食事と一緒でも飲みやすいのが特徴です。
粉末は、小豆そのものの豆らしい風味と、厚みのある味を感じます。
使用量を増やせば濃くできますが、粉っぽさも強くなります。
お茶としての飲みやすさを優先するならティーバッグ、小豆の風味と食材としての使いやすさを優先するなら粉末が向いています。
山麓園のあずき茶ティーバッグは、1包5g入りです。
濃い味を好む場合は、抽出時間を長くするか、ティーバッグを2包使用してください。
山麓園では、茶葉や原料が広がりやすい三角テトラ型のティーバッグを採用しています。
植物由来の生分解性フィルターを使用しており、ひもやタグのないタイプです。
大きめのカップにティーバッグ1包を入れ、熱湯を注ぎます。
5分程度待つと香ばしい味が出ます。1包5gと多めなので、飲み終わった後にもう一度お湯を注いだり、ポットで数杯分を作ったりすることもできます。
ボトルに水200mlとティーバッグ1包を入れ、よく振ってください。
5分程度置いてから飲めますが、煮出しやお湯出しよりも色と味は薄くなります。
関連記事:「無漂白ティーバッグ」なら安心?紙・ナイロン・PLAの素材とマイクロプラスチックを比較
あずき茶粉末は、砂糖のように水へ完全に溶けるものではありません。
細かな粉末を液体中に分散させて飲むため、時間がたつとカップの底へ沈殿します。
最初から大量のお湯を注ぐより、少量のお湯で練ってから伸ばす方がダマになりにくくなります。
シェイカーやミルクフォーマーを使う方法もおすすめです。
あずき茶粉末の大きな利点は、飲み物以外にも使えることです。
砂糖や甘味料は加えていないため、甘さを自分で調整できます。
アレンジレシピ
煮出した後はティーバッグを取り出すだけなので、後片付けが簡単です。
1包ずつ持ち運べるため、職場、旅行先、外出先でも利用しやすいタイプです。
計量して混ぜるだけなので、準備そのものは簡単です。
ただし、カップやシェイカーの底に粉末が残りやすく、ティーバッグより洗い物に手間がかかることがあります。
粉末を取り出すスプーンは乾いたものを使用し、湿気が入らないよう袋をしっかり密閉してください。
価格は販売店や時期によって変わるため、ここでは山麓園直販サイトの価格を例に比較します。
| 商品 | 内容量 | 価格の目安 | 1回当たり |
|---|---|---|---|
| ティーバッグ | 5g×46包 | 1,000円 | 約22円で約600ml |
| 粉末 | 100g | 580円 | 2g使用で約12円、3g使用で約17円 |
※2026年8月時点の山麓園直販サイト価格を基にした目安です。販売価格、内容量、送料、ポイント還元等は変更される場合があります。
粉末は1杯当たりの価格を抑えやすく、使用量も調整できます。
一方、ティーバッグは1包で約600ml作れるため、家族用や日常の水分補給では使いやすい商品です。
ティーバッグと粉末は、どちらか一方だけを選ぶ必要はありません。
例えば、次のように使い分けられます。
おすすめの使い分け
普段の水分補給・食事中:ティーバッグ
朝食・ラテ・ヨーグルト:粉末
休日のお菓子作り・料理:粉末
北海道十勝産の契約栽培小豆を使用し、自社で温度を管理しながらじっくり焙煎しています。
楽天市場 | Amazon | Yahoo!ショッピング
自家焙煎した北海道十勝産小豆を、石臼で細かく粉砕しました。
楽天市場 | Amazon | Yahoo!ショッピング
原材料が小豆のみであれば、どちらもノンカフェインです。
時間帯を選ばず飲みやすく、カフェインを控えている方にも取り入れやすい飲み物です。
完全には溶けません。
液体中に分散した後、時間とともに沈殿します。途中でスプーンなどを使って混ぜ直しながらお飲みください。
山麓園のあずき茶粉末は小豆100%で、砂糖や甘味料は加えていません。
あんこのような甘さはなく、小豆本来の香ばしさと、ほのかな甘い風味があります。
量を増やせば小豆の風味は濃くなりますが、粉っぽさやざらつきも強くなります。
まずは2g程度から試し、好みに応じて調整してください。
中身は小豆なので、ティーバッグから取り出して料理へ利用できます。
ただし、煮出した後は水分を含み傷みやすいため、当日中に使用するか、速やかに冷凍してください。
小豆100%のノンカフェイン飲料として利用できます。
ただし、妊娠中の体調や食事制限には個人差があります。治療中の方や医師から食事・水分・カリウムの制限を受けている方は、事前にご相談ください。
あずき茶のティーバッグと粉末は、同じ小豆を使っていても、摂り方と用途が異なります。
ティーバッグは、小豆からお湯に溶け出した成分を、すっきりした飲み物として摂る方法です。
粉末は、水に溶けない不溶性食物繊維、たんぱく質、でん粉などを含む小豆の粉末を、そのまま活用する方法です。
普段のお茶はティーバッグ、朝食やラテ、料理には粉末というように、生活に合わせて使い分けるのもおすすめです。
※本記事は食品としての小豆とあずき茶について、食品成分表や研究資料を参考に解説したものです。特定の疾病の診断、治療、予防を目的とするものではありません。商品の抽出液や焙煎粉末に含まれる具体的な成分量は、原料、焙煎、粉砕、使用量、抽出条件によって異なります。
この記事は、日本茶・健康茶の製造販売を行う株式会社山麓園が、茶葉の仕入れ・製造・販売経験をもとに解説しています。お茶の魅力、健康効果などについて情報を発信。楽天やヤフーショッピングの店長としても活躍中。食前にサラダを山盛り、高温調理の食品は避け、米は玄米と決めていて健康オタクでもあります。