Categories: お知らせ

「松葉茶を毎日飲んでも大丈夫?」

「飲みすぎると副作用がある?」

「妊娠中でも飲める?」

「松の葉なら、自分で採ってお茶にしても大丈夫?」

松葉茶について調べると、健康効果の情報はたくさん見つかります。

一方で、毎日飲むのであれば、

安全性についても知っておきたい

という方は多いと思います。

そこで今回は、

  • 国立健康・栄養研究所の「健康食品」の安全性・有効性情報
  • 厚生労働省
  • 米国国立医学図書館のPubMed
  • PubChem

など、公的機関や信頼性の高いデータベースを中心に、松葉茶の安全性を調べました。

先に結論をお伝えすると、

食用として管理されたアカマツの松葉茶を、通常のお茶として飲むことについて、公的機関から重大な危険性が示されているわけではありません。

一方で、

「アカマツ松葉茶は1日○gまで安全」というヒトで確認された摂取上限量も、今回確認した公的データベースでは見つかりませんでした。

そのため、

「食品だから、いくら飲んでも大丈夫」

と考えるのではなく、

普通のお茶として適量を飲む

ことが基本になります。

また、

  • 妊娠中
  • 薬を服用中
  • 松や植物成分にアレルギーがある
  • 野生の松葉を自分で採取する

といった場合には、別の注意点があります。

順番に見ていきます。


まず確認|山麓園の松葉茶は「アカマツ」

「松葉」と一言でいっても、世界には多くのマツ科植物があります。

山麓園の松葉茶に使用しているのは、

徳島県の松林に自生するアカマツ
Pinus densiflora

です。

現地の生薬専門会社で松葉茶用として一次加工された原料を仕入れ、山麓園でさらにティーバッグ用に粉砕し、加工しています。

ここは安全性を考えるうえで非常に重要です。

海外で「pine needle toxicity」と検索すると、別の種類のマツに関する毒性研究も出てきます。

しかし、

別種のマツで確認された作用を、そのまま日本のアカマツへ当てはめることはできません。

安全性を見るときは、植物名だけでなく学名・樹種まで確認する必要があります。


松葉茶に「副作用」はある?

厳密には、松葉茶は医薬品ではなく食品なので、

「副作用」というより、摂取による体調不良や有害反応

と考える方が適切です。

国立健康・栄養研究所が運営する「健康食品」の安全性・有効性情報では、健康食品でも下痢や蕁麻疹などの健康障害が生じることがあり、医薬品とは異なり、摂取方法や濃縮によって従来とは違う健康障害が現れる場合があると説明されています。

ただし、これは健康食品全般についての説明です。

アカマツ松葉茶を普通に飲むと下痢になる、蕁麻疹になる、という意味ではありません。

今回調べた範囲では、

アカマツ松葉茶を通常量で飲んだ人を対象として、

「何%に副作用が出た」

というような大規模なヒト安全性試験は確認できませんでした。

したがって、

重大な副作用が知られている食品ではない一方、人で詳細な安全上限まで調べられている食品でもない

というのが現在の情報に近いと思います。


松葉茶は1日どのくらいまで?

ここで一番気になるのが、

「何杯までなら大丈夫?」

という点です。

結論からいうと、

国が定めた「松葉茶は1日○gまで」という耐容上限量はありません。

少なくとも今回、

  • 国立健康・栄養研究所
  • 厚生労働省
  • PubMed

などを確認した範囲では、アカマツ松葉茶について人の摂取上限量を定めた資料は確認できませんでした。

山麓園の松葉茶は、

1包3g

です。

毎日の健康茶として飲むのであれば、

まず1日1包程度から飲み、自分の体調や濃さの好みを見ながら調整する

くらいが分かりやすいと思います。

1日に何杯か飲みたい場合でも、極端に濃く煮出したものを大量に飲む必要はありません。

これは、

「3gを超えると危険」

という意味ではありません。

安全上限が決められていないからこそ、必要以上に濃縮・大量摂取しない

という考え方です。


「たくさん飲めば、もっと健康によい」とは限らない

健康茶では、

「体によいなら、濃くした方がもっとよいのでは?」

と考えてしまうことがあります。

しかし、これは必ずしも正しくありません。

松葉には、

  • ポリフェノール類
  • カテキン
  • ケルセチン配糖体
  • シキミ酸
  • 精油成分

など、さまざまな植物成分が含まれています。

アカマツ松葉については抗酸化や炎症、血栓形成などに関する研究も行われています。

つまり、単なる「色のついた水」ではありません。

植物成分を含む食品だからこそ、

必要以上に濃縮して大量摂取するより、普通のお茶として飲む

方が自然です。

松葉の成分や研究については、

「松葉茶の効果とは?研究と324件の購入者レビューから考察」

で詳しく紹介しています。


妊娠中は飲んでも大丈夫?

ここは特に慎重に考えた方がよいところです。

アカマツ(Pinus densiflora)の松葉茶を妊婦が飲んだ場合について、十分なヒト安全性データは今回確認できませんでした。

さらに注意したいのが、海外の別種のマツに関する研究です。

北米に生育する**ポンデローサマツ(Pinus ponderosa)**では、松葉を大量に食べた妊娠牛で、早産・流産を誘発する作用が確認されています。

研究では、妊娠後期の牛にポンデローサマツの葉を大量摂取させると、摂取量や妊娠時期によって早期分娩が増加しました。

その作用に関係する成分として**イソクプレシン酸(isocupressic acid)**が研究されており、PubChemにも早期分娩を誘発するラブダン型化合物として収載されています。

ただし、ここは非常に重要です。

これはアカマツではなく、ポンデローサマツです。

しかも研究対象は人ではなく牛で、摂取量も通常のお茶とは比較にならない大量です。

したがって、

「アカマツ松葉茶を飲むと流産する」

という意味ではありません。

一方、

妊娠中のアカマツ松葉茶について安全性を確認した十分なヒトデータもない

ため、山麓園としては、

妊娠中に健康目的で毎日積極的に飲むことはおすすめせず、飲みたい場合は医師へ確認する

という考え方が安全だと思います。


授乳中は?

授乳中についても、アカマツ松葉茶を対象とした十分なヒト安全性データは確認できませんでした。

授乳中に少量のお茶として飲んだ場合に危険であるという情報があるわけではありませんが、

乳児への影響まで確認された食品でもありません。

特に健康効果を期待して大量・高濃度で摂取することは避け、不安がある場合は医師・薬剤師へ相談してください。


血液をサラサラにする薬を飲んでいる人は?

アカマツ松葉には、

  • シキミ酸
  • プロトカテク酸

などの成分が含まれています。

2016年の研究では、アカマツ松葉から得られたこれらの成分について、試験管内や動物実験で血栓形成との関係が調べられています。

ただし、

これは一般的な松葉茶を人が飲んだ試験ではありません。

松葉茶と、

  • ワルファリン
  • DOAC
  • アスピリン
  • クロピドグレル

などとの臨床的な相互作用について、十分なヒトデータも今回確認できませんでした。

したがって、

「松葉茶には血流の研究があるから薬と併用すると危険」

と断定することもできません。

しかし逆に、

相互作用がないことが確認されているわけでもありません。

血液を固まりにくくする薬を服用している方が、健康効果を期待して濃い松葉茶を毎日大量に飲むのであれば、事前に医師・薬剤師へ相談した方が安心です。

薬を松葉茶に置き換えることはできません。


持病がある・薬を飲んでいる場合は?

国立健康・栄養研究所も、健康食品について、

医薬品のような厳密な臨床試験を経ているわけではなく、健康食品と薬との併用などには注意が必要

という考え方を示しています。

特に、

  • 心臓病
  • 高血圧
  • 糖尿病
  • 肝臓病
  • 腎臓病
  • 血液凝固に関する病気

などで治療中の場合、

松葉茶だけを特別に危険視する必要はありませんが、

治療目的で飲むのではなく、普段のお茶として考える

ことが大切です。

薬を服用している場合は、主治医や薬剤師へ「松葉茶を日常的に飲んでもよいか」と確認すると安心です。


アレルギーは?

松葉は天然の植物です。

植物や松・松脂などに対してアレルギーがある人では、体質によって合わない可能性があります。

国立健康・栄養研究所の薬用植物資源研究センターでも、松関連製品の品質評価研究の中で、アビエチン酸やデヒドロアビエチン酸などの松由来成分が分析対象となっており、資料ではアレルゲン性についても触れられています。

松葉茶を飲んだ後に、

  • じんましん
  • かゆみ
  • 喉の違和感
  • 息苦しさ

などが出た場合は飲用を中止してください。

息苦しさなど強い症状がある場合は、速やかに医療機関を受診してください。


一番注意したいのは「山で採った松葉を自己判断で飲む」こと

市販の松葉茶と、自分で山へ行って採取した針葉樹の葉は、分けて考えた方がよいです。

厚生労働省は有毒植物による食中毒について、

食用と確実に判断できない植物は、採らない・食べない

よう注意喚起しています。

特に注意したいのが、針のような葉を持つ植物の誤認です。

例えば**イチイ(Taxus)**はマツとは別の植物ですが、針葉樹らしい葉を持っています。

厚生労働省の「医薬品の成分本質に関するワーキンググループ」では、イチイについて強い毒性を持つ成分を含むことから、全草を「専ら医薬品として使用される成分本質」とすることが妥当とされています。

人でのイチイ中毒についてもPubMedには死亡例が複数報告されており、葉を煮出したものによる中毒例もあります。

これは、

「松葉茶が危険」

という話ではありません。

むしろ、

食用として樹種を確認し、管理された松葉茶を使うことが重要

という話です。

道路沿いや公園、山林などから、自分の判断だけで針葉樹の葉を採ってお茶にすることはおすすめしません。


「松なら何でも松葉茶にできる」わけではない

世界には非常に多くのマツ類があります。

さらに、一般の人から見れば、

  • アカマツ
  • クロマツ
  • その他のマツ類
  • イチイなど別の針葉樹

を正確に見分けるのは簡単ではありません。

しかも同じマツ属でも、ポンデローサマツのように特有の安全性情報を持つ種類があります。

そのため、

「松っぽい葉なら煮出して飲める」

とは考えないでください。

松葉茶を選ぶ際は、

産地だけでなく、樹種まで表示されている商品

を選ぶことをおすすめします。


山麓園がアカマツの樹種を明記している理由

山麓園の松葉茶は、

徳島県産アカマツ(Pinus densiflora)100%

です。

「国産松葉」とだけ表示するのではなく、アカマツであることを明示しています。

これは味や産地を伝えるだけではなく、

何の植物を飲んでいるのか分かるようにする

という意味でも重要だと考えています。

松葉茶の原料や研究について詳しく知りたい方は、

「松葉茶とはどんなお茶?」

「松葉茶の効果とは?研究と324件の購入者レビューから考察」

もご覧ください。


飲みすぎたらどうすればいい?

一度いつもより濃く飲んだ、あるいは2杯飲んだからといって、

それだけで直ちに危険という基準はありません。

体調に変化がなければ、過度に心配する必要はないでしょう。

ただし、

  • 吐き気
  • 腹痛
  • 下痢
  • 発疹
  • 強いかゆみ
  • 息苦しさ
  • 動悸

など、普段と違う症状が現れた場合は飲用を中止してください。

強い症状や症状が続く場合は医療機関へ。

また、市販の食用松葉茶ではなく、自分で採取した植物を飲んだ後に症状が出た場合は、植物の誤認も考えられるため、早めに医療機関へ相談してください。


よくある質問

松葉茶には毒がありますか?

山麓園が使用するアカマツの松葉茶について、公的機関から通常の食品利用で重大な毒性があるという評価は確認していません。

ただし「マツ」「針葉樹」すべてが同じ安全性ではありません。

食用として樹種が確認された原料を選ぶことが重要です。

松葉茶を毎日飲んでも大丈夫?

通常のお茶として飲んでいる範囲で、毎日飲むこと自体が危険であるという公的情報は確認できませんでした。

一方、ヒトでの明確な安全上限量も設定されていません。

必要以上に濃縮せず、まず普通の濃さで飲むのがおすすめです。

1日何包くらい?

山麓園の商品は1包3gです。

1日○包までという国の安全上限はありませんので、まず1日1包程度から、自分の体調や飲む量に合わせて調整するのが分かりやすいでしょう。

妊娠中でも飲める?

アカマツ松葉茶を妊婦が継続摂取した場合の十分なヒト安全性データは確認できません。

また別種のポンデローサマツでは妊娠牛への作用が知られています。

同じ樹種・同じ条件ではありませんが、安全を優先するなら妊娠中の常用は避け、医師へ確認することをおすすめします。

薬を飲んでいても大丈夫?

薬との相互作用について十分なヒトデータがありません。

特に抗凝固薬・抗血小板薬などを服用している方や、持病の治療中の方は、毎日継続して飲む前に医師・薬剤師へ相談してください。

山に生えている松の葉でもいい?

おすすめしません。

厚生労働省も、食用と確実に判断できない植物は採取・摂取しないよう注意喚起しています。

松葉茶用として樹種と産地が確認された原料を選んでください。


まとめ|松葉茶は「危険なお茶」ではないが、何でも・いくらでも飲めるわけではない

松葉茶の安全性について、公的データベースや研究を確認すると、

徳島県産アカマツなど、食用として管理された松葉茶を普通のお茶として飲むことについて、重大な危険性が示されているわけではありません。

一方、

アカマツ松葉茶について、ヒトで確認された明確な摂取上限量もありません。

そのため、

  • 必要以上に濃縮して大量に飲まない
  • 妊娠中は積極的な常用を避ける
  • 服薬中・治療中なら医師や薬剤師へ確認する
  • 体質に合わなければ中止する
  • 野生の針葉樹を自己判断で採取しない
  • 樹種が明記された食用原料を選ぶ

という点を押さえておけばよいでしょう。

松葉茶は、

「副作用が怖い特殊な健康食品」でもなければ、「天然だから何杯飲んでも大丈夫な飲み物」でもありません。

普通の食品として、適量を楽しむ。

それが最も分かりやすい付き合い方だと山麓園では考えています。


関連記事

「松葉茶について基本から知りたい」
松葉茶とはどんなお茶?

「健康効果の研究を知りたい」
松葉茶の効果とは?研究と324件の購入者レビューから考察

「実際に飲み続けた人はどうだった?」
松葉茶を飲み続けた結果は?324件の口コミから分かったこと

「松葉茶の価格は高い?」
国産松葉茶ティーバッグの価格を比較

「松葉茶の製造方法は?」
松葉茶はどのようにして作られる?徳島県産赤松がティーバッグになるまで

「飲む前に、どんな味か知りたい」
松葉茶ってどんな味?私でも飲める?

「結局、松葉茶を飲み続けた人の結果はどうだった?」
松葉茶を飲み続けた結果は?324件の口コミから分かったこと

「山麓園の松葉茶とは?」
山麓園の松葉茶とは?徳島県産アカマツ・自社加工・324件のレビューから特徴を解説


主な参考資料

国立健康・栄養研究所「『健康食品』の安全性・有効性情報」
健康食品でも摂取方法や体質によって健康障害が起こりうること、健康被害情報を科学論文などから収集するデータベースの重要性を解説。

厚生労働省「有毒植物による食中毒に注意しましょう」
食用と確実に判断できない植物を採取・摂取しないよう注意喚起。

厚生労働省「医薬品の成分本質に関するワーキンググループ」
イチイについて、強い毒性を持つ成分を含むことから全草の取扱いを検討。

Ford SP, et al. / Panter KE, et al.
ポンデローサマツ(Pinus ponderosa)の松葉を妊娠牛へ与えた際の早期分娩・流産誘発作用についての研究。※アカマツ・人への試験ではありません。

PubChem「Isocupressic acid」
ポンデローサマツの妊娠動物への作用との関連が研究されているジテルペン成分。

Park J, et al. Antithrombosis activity of protocatechuic and shikimic acids from Pinus densiflora needles. Journal of Natural Medicines. 2016.
アカマツ松葉由来成分の血栓形成への作用を試験管内・動物で検討した研究。

徳島県産 松葉茶ティーバッグの商品を見る
楽天Amazonyahooショッピング

この記事のライター:株式会社山麓園 代表取締役 甲斐宣史
この記事は、日本茶・健康茶の製造販売を行う株式会社山麓園が、茶葉の仕入れ・製造・販売経験をもとに解説しています。お茶の魅力、健康効果などについて情報を発信。楽天やヤフーショッピングの店長としても活躍中。食前にサラダを山盛り、高温調理の食品は避け、米は玄米と決めていて健康オタクでもあります。

お茶の山麓園

Recent Posts